High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
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XRADE -DEMO 2008-


その抜群の高速感、エモーショナルなメロディー、栃木県は宇都宮から、高速メロディック・ハードコア・ファンにはたまらなバンドが出てきました。このXRADEです。
MySpaceにアップされてる一曲を聴いただけでも、ノック・アウトされることは間違いないであろう、メロディアスで高速なその楽曲に、私もノック・アウトされた一人で、mixiなどやっておらず、何かと開かれていないオッサンの私は、勝手に音源レビューのNikolaさんを通じて、彼らのこのデモを入手した次第であります。いや、もうこんな良いバンド発掘できるのなら、mixiやろうかなとかさえ思ってしまいます。

XRADEは、GRINDSEASONとRELICいう、2つのバンドが解散した後、「速くてメロディックでメタリックな音楽がやりたい」という意思の元、SLICKとEDGEを中心に、2006年に結成された、高速メロディック・ハードコア・バンドです。 結成当初、ギタリストにTOO CLOSE TO SEEのスタッフであるKxWxTx氏がいましたが、諸事情により脱退。時期を同じくし、ギターにCNTを迎え、SLICK(B. & Vo.)、EDGE(G.)、CNT(G.)、KYONTEGRA(Dr.)の4人の現ラインナップとなっています。
影響を受たバンドとして、NO USE FOR A NAME、STRUNG OUT、BERVEDERE、STRAIGHTEN THINGS OUTの名を挙げ、また、その他多くのメロディック・パンクやハードコアにも影響を受けたと語るとおり、彼らのサウンドは、その近代高速メロディック・ハードコアを踏襲した、メロディアスで疾走感を持った、非常にカッコいいスタイルを備えています。

初の音源の上、しかもデモの配布作品にして、既にこういった高速メロディック・ハードコアをテーマにした、ブログ各所でも大きく取り上げられるなど、情報通の高速メロディック・ファンの方々からは、高い評価を受け、まさに話題も評価も急上昇している感すらありますが、その反響の大きさに本人たちは少し困惑気味であったりするようで、メンバーのEDGEとのやり取りでも、彼らの謙虚な姿勢がよく分かるのですが、名刺代わりのこの作品での彼らのサウンドは、そういった反響も充分に納得できる、非常にカッコいい、ストロングで、ドラマチックで、メロディアスな4曲です。
その凝ったSEにパンクの美学といったものを感じる、一気に加速するインスト・ナンバー"Intro"。間髪入れずになだれ込む、ハード高速メロディック"The Worst Mistake"、そして今、彼らの楽曲の中で最も聴かれているであろう、彼らの自信のナンバー"One,s Choice is Unknown"。ちなみにMySpaceにアップされているナンバーは"The Worst Mistake"となっていますが、MySpaceで視聴できる曲は"One,s Choice is Unknown"が正解です。彼らの友人がやっちまったらしいのですが、もう修正されてるかな。そして、じっくりと歌い上げる少し速度を緩めた、作品のラストを飾る"Look on the Bright Side"。彼らはこの初の音源で、圧倒的高速感を誇るとともに、骨太なストロング・スタイルさえも感じさせてくれる、メロディアス・ワールドを展開しています。
メタリックかつ厚みのあるサウンド、ストロングなコーラス・ワークとともに、その叙情的で、時には繊細さすら感じるメロディーは、日本のこの手のバンドでは、結構珍しいタイプであろうSLICKの、豊潤に歌い上げる深いボーカルも相俟って、XRADEの高速メロディック・サウンドを非常に魅力的なものにしていると思います。
彼らもまた、メタリックともとれるそのサウンドの中に、STRUNG OUTなどに感じるパンク・スピリッツといったものを感じ取る事ができます。そうしたパンクの部分は持っておきたいと、EDGEが語っているように、私も彼らをパンクバンドとして捉えてます。
今後、彼らがどのような変遷を見せるのかは、わかりませんが、もう、誰も言わないのなら、私が言っちまいましょう、現時点での彼らは、日本の次世代を担うサウンドを携えた、日本のSTRUNG OUTであると。オープニングのS.E.といい、ラスト・ナンバーのリフといい、私は本当に彼らにSTRUNG OUTの影を見ます。
少なくとも私は、この中毒性のあるリピート訴求性に、そう言わずにはいられません。

「より多くの人に聴いてもらいたい」と言う彼らの意向の元、そうしたSNSなどを通じて、彼らの評判や噂を耳にした高速メロディック・ファンの元へ、彼ら自身の手で送り届けられてきて、じわじわと話題や評価を得つつある現状ですが、今後はそういったSNSをされていない方でも簡単に入手できるような、新展開も待っており、今後の彼らの動向から目が離せないところです。また、次なる音源にも期待が高まるところです。
また当ブログでも、ぜひとも応援していきたい、日本の最注目の高速メロディック・ハードコア、そしてパンクバンドのひとつであります。ぜひ、そのカッコいいサウンドを一聴ください。

LIVE!! 8/2(sat) utsunomiya HELLO DOLLY 18:00/18:30 ¥1500/¥1800 1DRINK¥500

XRADE MySpace http://www.myspace.com/xrade

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ATLAS LOSING GRIP -SHUT THE WORLD OUT-


さて、過去最長のシリーズとなった'90s SWEDEN特集も一段落し、通常営業に戻ったわけですが、SWEDENの景色を眺めていて、トンネルを抜けたら、またもSWEDNなわけですが、'90年代ではなく、バリバリ現役の近作。Bells On Recordsからリリースされたばかりの、レーベルさんはもとより、各方面でも期待のホープであろう、ATLAS LOSING GRIPです。

LOUIE氏曰く、「単純でもなければ、複雑すぎもしない、ちょうどいいバランスのバンド」とのことですが、確かに、その速度といい、楽曲といい、非常に均整の取れているバンドであり、作品に仕上がっていると思います。
高速メロディック・ハードコアを基調としつつも、抜群の高速度でブチ飛ばす曲から、程よい疾走感で駆け抜ける曲、落ち着いた速度でメロディーを強調した曲と、バリエーションも豊富です。ENEMY ALLIANCEのメンバーとSISTA SEKUNDENのメンバーを擁し、そういったツボを心得た、実績もキャリアもあるメンバーが出すサウンドは、当然の如く、現代のシーンのニーズを理解した上で、若い方たちが求めているモノを理解して、それを表現しているといったトータル面での高い完成度を感じ、さすがと言えると思います。
私は'06年のデモと、昨年のデモを聴いた限りでは、徹頭徹尾高速な、超高速メロディック・ハードコアなスタイルでくるのかと思って、そういった意味では少し期待が外れてしまったのもあるのですが、やはり実際のメンバーはかなり大人な感じがしますね。アルバムという作品を作る上で、自分たちの味が、徹頭徹尾高速だけが全てではないことを理解して、それを表現して見せてくれています。このバンドの、このアルバムに、SATANIC SURFERS的なモノを求めたりすると、まず、一曲目から、かなりの肩透かしをくらうかもしれません。そういった意味ではある意味、痛快かもしれません。もっとも2曲目では、すぐ超高速でブチ飛ばしたりするのですが。
それにしても各曲調もそうですが、一曲の中でも、速度のメリハリといったものを感じさせてくれるので、何かに一辺倒といった部分がなく、フレキシブルな面を持っていると思います。とは言いつつも、抜群の高速感を誇るナンバーも多く含まれているので、超高速メロディック・ファンの期待も裏切ることはないと思います。本当にその辺りにも、このバンドのバランスの良さを感じますね。で、ポッと一回聴いて判断するよりも、聴けば聴くほど味が出る作品かもしれません。

ADHESIVEのカバーをやっていることも、何かと話題にはなっていますが、"From Left To Right"から、 "Punk is a bunch of kids with funny haircuts"をやっています。個人的には意外な選曲に感じたのですが、何から何まで完コピな感じですね。この曲がどうだというわけではないですが、やはりこのバンドにはADHESIVEの影が見え隠れします。Katsuさんのレビューを見て、私は書くことなくなっちゃったなと感じるほどに、私もこのバンドにADHESIVEを感じたりしています。SWEDENのバンド的な、歌唱といい、ギターといい、そのバランス感覚といい。それはもう、INDECISION ALARM以上に。しかも、ラスト・アルバムから発展した形ではなく、"From Left To Right"から発展したADHESIVEを、このATLAS LOSING GRIPに感じます。

ATLAS LOSING GRIP MySpace http://www.myspace.com/atlaslosinggrip

'90s SWEDEN MELODIC 総括
前田慶次m

途中、思わぬ中断なんかもあり、覗きにきてくれている皆さんにご心配をおかけしつつも、過去最長のシリーズとなってしまった'90s SWEDEN MELODIC特集なのですが、なんとか一段落つけることができました。
本当は、勢いに任せて、BLENDERや、INTENSITYとか、果てはMOGEL、DIA PSALMA、STREBERSとかのエグいところまでと、地の果てまでもスウェーデンと心中してもよかったのですが、そろそろ色々と新しいモノが聴きたくなったりだとか、また、なにせ昔のスウェーデンのバンドの資料を集めるのはホネで、SWEDENのwikiは見づらかったり、あちこちで発売年の記述が違っていたりして、そのつどCDほじくり出して確認していると、片っ端から聴いてしまったりだとか、画像探すの面倒くせぇので、スキャンしたりしているとその方がよっぽど面倒くさかったりで、本当に必要以上に手間と時間がかかってしまい、少し集中力も切れそうな感じなので...また、ほじくり出した7inchのデジタル化に着手しようだとかの大それた考えも起こってきたので、この辺で一区切り付けようかという感じです。

とは言いつつも、中断以降は、仕事とコレで、なんか頭を真っ白にしたかったりだとか、遅れた分を取り戻す、倍返し的な、変なモチベーションも手伝って、毎日更新を繰り返していたわけですが、時たま、金にもならんのに、何でこんなこと必死にやってんだろうなとの考えが頭をもたげつつも、お休みの間も見にきてくださってた方のご期待に応えたいってのもあるのですが、やっぱ自己満足というのが非常に大きいですよね。
また、40過ぎのオッサンの私が、これから過ごす10年は、その残された時間を考えると、20代の方が過ごす10年とは、本当に意味合いが大きく違うというコトを、最近の時が経つ超高速具合に身につまされたりして、そう思うと、自ずと忙しなく急いで動くことになってしまいます。

しかし、本当に'90年代のスウェーデンのバンドときたら、超本格派から、味と旨味の本格派まで、何年たっても色々と楽しませてくれます。とてもツっ込まずにはいられないところや、蹴躓きそうなその勢いも、なんだか笑って許せてしまう、まさに画像の「だが、それがいい」ってのが、'90s SWEDISH PUNKには非常にしっくりくる言葉です。
その高速度、その哀愁、その粘り気、その湿り気、その能天気さ、そのバカさ加減、そのポンコツっぷり、そのB級具合。決して世の中の全ての人が求めるものではないのかもしれませんが、それを激しく求めている人もいます。全く必要無いモノかもしれませんが、それがなければ生きていけない人がいるかもしれません。事、音楽に限らず、全ての価値観に於いて、不要にして必要不可欠なモノは存在すると思います。

その価値観を根底から覆し、駄目を良しとする魔法の言葉、「だが、それがいい」。皆さんもにっこり笑って言ってやりましょう。


SATANIC SURFERS -666 MOTER INN-
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かなりの長期にわたりSWEDENのバンドについて書いてきましたが、やはり'90年代のSWEDENのバンドというのは、独特の味や旨味といったものを兼ね備えているバンドが多く、そこには独特の疾走感といったものを携えていて、なんとなくそれが懐かしい感じすらするのですが、そういった懐かしさや、個性的な疾走感とは別の次元で、数歩進んだ形で、近代的メタリック感や、近代的高速感の礎を築き上げ、成長したバンドが、このSATANIC SURFERSなのだなぁと改めて認識させられました。それ故に今の幅広い支持と評価があり、SATANIC SURFERSと概ね同様の進化や方向性の転換といったものを見せ、彼らの成長の速度と同じ歩幅で成長していったADHESIVEや、VENEREAといったバンドが、やはり同様の支持と評価を得ているというのも、全く持って納得の極みであります。流行の音とはいえ、若い方の耳はちゃんとしてるのだなぁと本当に感心します。

"Hero Of Our Time"で完成に近い将来性と音楽性を見据え、TEN FOOT POLEとのsplitで、本家ともいえるアメリカのバンドとも、そのカッコいい楽曲で充分に渡り合えることを証明して見せ、まさに助走の体勢は整い、脂の乗り切った形で、ガソリンも満タンにブチ飛ばすだけといった、爆音と爆走の、重高速一辺倒の新展開、そして、今後の彼らの音楽性や方向性の指針であるとともに、ある意味の分岐点が'97年リリース、この"666 Motor Inn"なのかもしれません。
もう、一曲目からして、バキバキのビジー・ベースから高速シフト・チェンジと、なにせパンク臭を撒き散らしています。このアルバムではかろうじて残っている部分もあるとは思いますが、前作までの乾いた明るさのような部分はオミットされていき、重高速にしてワイルド、ダークにしてラウドといった、以降のストロングな近代高速感が、この作品以降、前面に押し出されていきます。しかし、高速ストロング・スタイルにして、かなりの聴きやすさというものを持っているのが、本当に不思議な感覚ではあります。私はこのバンドが取り立てて美しいメロディーを作れるバンドだとは思っていないのですが、その楽曲全てにメロディアスさは激しく感じてしまいます。そういったトータル的なイメージとしての、ストロング・タイプのメロディック・ハードコア然とした部分が、幅広い層を取り込んだ、現代の支持や評価に繋がっているのであると理解しています。私見ですが、このアルバムにしてもそうなのですが、取り立てて、この曲がどう、あの曲がこう、といった感想はいつ聴いても無いのですが、作品としてのカッコよさ、そして、SATANIC SURFERSというバンドのカッコよさ、そういった漠然とした「カッコよさ」というものは常に感じてしまいます。そしてこのバンドの「パンク」も常に発見できたりします。

オリジナル・パンクが登場した時、誰でもバンドができるんだ的な、爆裂するパンク・ブームと同様な雰囲気を、'90年代のSWEDENのシーンにも感じていて、ヘタだろうが何だろうが、メロがあって速ければいいんだ的な発想の元に登場してきたバンド群も、やはり昔のパンク・バンドと同じような、たまらない魅力を発揮したりもするのですが、そういったシーンに段差をつけ、登り難くしたのも、SWEDENにおいてはやはり、このバンドのような気がします。そして、味のみで突き進むバンドが、時代とともに、やはり支持だとか人気といった部分では淘汰されていくのもやむを得ない現実かもしれません。しかし、世界のどこかで、そんなB級を愛してやまない、私のような人間も少なからずいるわけで、主流とはズレても、色んな形で残ってはいくと思いますし、残っていってほしいと願います。なにより、今、超一流で、主流たるSATANIC SURFERSでさえ、当初はB級以外の何ものでもなかったと思っていますし。
まぁ、しかしそんな少し高くなっちゃった敷居も、現代の器用な若い世代の人たちは、なんなくコピーしてみせるんでしょうけど、それが故に、本物の高速感や哀愁、そしてそのバンドだけの個性や魅力といったものを求め、また、更なる進化といったものを求めずにはいられないのかもしれません。おのずと最近の若いバンドへの見方も厳しくなるのかもしれません。

SATANIC SURFERS 1989 - 2007 http://www.satanic-surfers.com/news.asp
SATANIC SURFERS MySpace http://www.myspace.com/satanicsurfers

PASSAGE 4 -WORLD CIRCUS-


当時のスウェーデンでも、少し本流から離れたところに位置し、しかし、極めて本格的なメロディック・ハードコアといった印象のバンドが、このPASSAGE 4ではないかと思います。
その高速感と哀愁が炸裂した、カッコよすぎるサウンドから、コアなファンからは、もはや伝説の'90s SWEDENバンド的な扱いで、ヤフオクなどでも高値で取引されたりしているのも、よく見かけます。

PASSAGE 4は1991年に結成され、1998年まで活動していたバンドで、活動期間の割りに音源自体も少なく、'91年に"Baggy sucks"というデモ、'92年にCDEP"Something to start with"、'93年にこの最初にして、最後のアルバム"World circus"、そして'94年に"Counterfeit"という7inchと、以上が全ての単独音源だと思います。
"Baggy sucks"デモは未聴ですが、"Something to start with"はなぜかmp3で持ってたり、この"World circus"と、"Counterfeit"7EPは所有していたりします。今いろいろと調べながら書いていると、意外にフォローできていた自分に少し悦に入ってたりします。
しかし"World circus"は、本当に当時でも、なんとなく流れで奇跡的に入手した感じで、リリース元のWounded recordsというレーベル自体、このPASSAGE 4とPALIMPSESTという2バンドと、数えるほどの音源しかリリースしておらず、PASSAGE 4の作品も海を渡ってきたこと自体、奇跡的な感じでした。ちなみにPALIMPSESTというバンドのほうは、全くもって入手できず、今だ聴けてません。女性メンバーとかいるバンドなので、どんな音なのか聴いてみたいんですけどね。PASSAGE 4はむしろ、Gift Of Lifeからリリースされたシングル、"Counterfeit"の方が当時は遥かに容易に入手できました。しかしアナログな上に、Gift Of Lifeも今となってはもう、色々難しいかもしれません。
それにしてもPASSAGE 4というバンドは、本当にカッコいいサウンドを持ったバンドで、その高速感で突っ走り、哀愁を帯びた叙情的なメロディー、ドラマチックな展開と、現代における、メロディック・ハードコアに求められる要素を、全て兼ね備えているバンドなのかもしれません。オランダのUNDECLINABLEの絶頂期が、その高速感と湿り具合など近いかもしれませんが、今も圧倒的に人気の高いUNDECLINABLEに匹敵する破壊力を、このPASSAGE 4は持ち合わせています。
"Something to start with"では、少し忙しない感がするものの、叙情的なメロディーは既に出来上がっており、高速ナンバーを披露していましたが、彼らは、この"World circus"で、それを完全な形で、自らのスタイルとして完成させており、前作で感じた忙しなさといった部分が消え、高速感は損なうことなく、その哀愁のメロディーは落ち着いた感すらあり、劇的な高速メロディック・ナンバーを余すところなく展開しています。一曲、一曲にメリハリが効いていて、その高速感にもバリエーションがあるので、作品的にも非常に起伏を感じさせてくれ、壮大で劇的な楽曲の数々で、このアルバムをメロディック・ハードコアの名盤に仕上げています。

メンバーはその後、LANDSLIDEとWITHIN REACHというバンドで活動していて、LANDSLIDEは非常に叙情的なサウンドを有したエモのバンドのようで、また、WITHIN REACHはゴリゴリのストロング・スタイルだったりと、なんだか割れたメンバーの動向も、非常に興味深いものがあります。WITHIN REACHはもう解散してるのかな。

そんな中、ASTREAMの時も書いた、スウェーデンのBAD RELIGIONのトリビュート、"A Tribute To Bad Religion"は、Vol.2も出ており、その"A Tribute To Bad Religion Vol.2"には、PASSAGE 4も収録されていたり、PRIDEBOWLやADHESIVEなども収録されているのですが、私はなぜか、Vol.2が出てるのを知ったのが最近で、所有もしてない上、PRIDEBOWL以外、全く聴いたことがありません。なんかSOBERとかまで入ってるし、ADHESIVEの"Skyscraper"とか超聴きたいですし、PASSAGE 4のBAD RELIGIONのカバーとか、もう激しく聴きたいです。今一番聴いてみたいCDはコレかもしれません。スウェーデンのパンク・バンドのプリンスのトリビュートとかってわけのわからないものは持ってるというのに...まったくorz

PASSAGE 4 MySpace http://www.myspace.com/passage4
LANDSLIDE MySpace http://www.myspace.com/landslide1
WITHIN REACH MySpace http://www.myspace.com/withinreachswe

STUKAS -THE WORLD ACCORDING TO-


彼らこそ、SWEDENのALL/DESCENDENTS、SWEDISH POP/FUN PUNKの雄と言ったら、怒られるのでしょうか。まぁ、誰も怒りはしないでしょうし、そう公言しても、彼らを知っている人ならば必ず頷いてくれることを信じて、'90s SWEDEN特集も佳境に入り、満を持してのご登場、STUKASです。満を持してりしてるのは私だけかもしれません。
彼らとの出会いも"Hardcore For The Masses Vol.2"ですが、もう、その力弱い素敵なボーカルと、それに被る女性の伸びやかな声、変態的アレンジと、ポップでキャッチーなメロディーに一発でK.O.されました。

STUKASは1989年に結成。ギター&ボーカルのPuttra Wikdahl、女性ボーカル&ベースのMia Wikdahl、名前を見てもわかるとおり、ご家族ですね。どっちが上かわかんないですけど。それにドラムのBjörn Jonssonという、男女ツイン・ボーカルのトリオバンドです。
その特徴的な編成もさることながら、当時のSWEDENに於いても、本当に異質なサウンドやスタイルを持っていたバンドだと思います。当然ポップなアプローチをするバンドは多存在したのですが、アメリカナイズされているという部分でも、ここまでALL/DESCENDENTSを彷彿とさせる、ポップ&キャッチーさを兼ね備えていたバンドは他に見当たらないと思います。
'94年リリースのこの、"The World According To"という1st.フルレングスは、ポップにしてキャッチー、そしてメロディアス、また高速感といったものも覗かせる、本当に味わいのある名盤です。
私はこの"The World According To"と、同年リリースのカバーCDEP"9"、そして2nd.アルバム"Showing Off"という、BIRDNESTからリリースされた3枚のCDしか音源を所有していないのですが、7inchwで'89年に"Gonna kill her"、'90年に"Somewhere Inside"、'91年に"Squeezing out"と3枚のアナログと、'94年にCDEP"Funhouse"という音源があり、"Gonna kill her"はリリース元違いの青ジャケと赤ジャケ、 "Somewhere Inside"もリリース元違いのスリーブ違いが存在するそうで、非常にマニア泣かせのレア音源だったりします。というか音すら聴いていない、地方在住のオッサンは10年以上経った今でも少し泣けてきます。せめて音だけはと思いつつも、どうにもならないので、あいもかわらず遺産のみで勝負していきます。

もう一曲目から軽快な疾走感と、ツインボーカルが炸裂する、彼ららしいナンバー、"Gonna Kill Her"で幕を開けます。続く"Scary"は前述した"Hardcore For The Masses"に収録されていたナンバーで、ヘナヘナ男性ボーカルが中心に歌いあげつつ、途中高速展開もしたりして、変態リフを混ぜるので、ツタツタいっても速くは感じないというおかしな感覚。そのアレンジもさることながら、劇的なメロディーに複雑な構成と、非常にインパクトのある楽曲だと思います。思えば男性のほうのボーカルはこの曲以外ヘナチョコじゃないんですよね。
以降も、軽快な疾走感はたえず持ちつつ、ところどころにそういった妙な変態性も感じさせたり、とはいいつつもキャッチーさは損なわない、コンパクトなナンバーも装備していたりと、本当にポップで、キャッチーな、明るい華やかさを持っているバンドだと思います。そういうと、まさにALL/DESCENDENTSのそれなのですが、4曲目の短めのインストと5曲目のコンボなどは、本当にALLそのものなアプローチを感じてしまいます。11曲目はDESCENDENTS丸出しです。本当に随所にALL/DESCENDENTSアプローチや、モロなフレーズを垣間見れます。アメリカン・ポップな雰囲気もしますね。しかし、全体的に、やはりそのメロディーは欧州のバンドを彷彿とさせる、どことなく寂しげな、哀愁なんかも感じさせてくれるので、そういった部分もメロディアスさをさらに押し上げ、本当にこのバンドも素晴らしいメロディー・メーカーなのだなと思います。
次作のCDEP"9"はそのカバーのチョイスが何とも?で、なんだか印象に残るものがないのです。2nd.アルバム"Showing Off"は、やはり素晴らしいメロディーは多く存在し、良い曲も多いと思いますが、やはり1st.の華やかな雰囲気や、軽快な疾走感というものが、あまり感じられず、かなり落ち着いた感じです。

やはり、この"The World According To"が、私的には抜きんでて良い作品に感じます。しかし、後半になればなるほどALL/DESCENDENTSだなとか、感じますね今聴くと。ほんと、世界でも他に類を見ないほどの、ALL/DESCENDENTSフォロワーなんじゃないかと思います。このアルバムだけだと。もちろん、そういった部分も評価が高いところなのですが、やはり、"Gonna Kill Her"や"Scary"のような、そのアプローチの上の、彼ら独自のカラーが前面に出たナンバーがすごくカッコよく感じられます。そういった意味ではラストの"Klown Town"というナンバーもワイルドな味さえ感じさせ、独特の旨味を感じます。


SECTOR SEXS -SECTOR SEXS-


知る人ぞ知るといった表現が一番適しているのか、いわゆるマニアックとも言えるSVENSK TRALL PUNKの中でも、さらにエグい感じがしないでもないですが、当時私的には、この作品が、この世で一番速いと感じた、というか、なんか脳感速度が異常だと反応した、狂ったスピード&粘った母国語も素晴らし過ぎる、SECTOR SEXSのセイム・タイトルをご紹介です。牧歌、民謡、演歌をこねくり回し、超高速メロディック・ハードコアにすると、初期SECTOR SEXSが出来上がります。
"Klubb Eurpa"という曲は一部で話題騒然といった感じだったらしいので、知ってる人は本当によく知ってるかもしれません。本来、このバンドの楽しみ方は、デタラメなスウェーデン語でいっしょに歌ったりするのが、至上のエンジョイ・プレイです。

なんだか最近ではユニオンさんにもアルバムが入荷しちゃったりして、聴いた人もいるかもしれませんが、残念ながら、2枚のフル・レングスだけの入荷のようで、1st.フル・レングス"...På Oväntat Besök"は、音作りも近代的になり、一般受けはしそうですが、なんだか普通になってる感じがありありとするので、本当に個人的な意見ですが、少し食傷気味です。でも、普通のメロコア好きの方には、一番すんなりくる作品とは思いますので、消えちゃう前にぜひという感じです。また、私も当時買ってなくて、最近ユニオンさんで購入した、改名して単数形になって、英語で歌ってやがる2nd.フル"Songs We Wrote"は、個人的には問題外といった作品で、SECTOR SEXSの良いところが「S」とともに全て消え失せています。

SECTOR SEXSは'89年に結成され、'93年に7inch"Till alla er..."をリリース、'94年MCD"Sector Sexs"、'95年にCDEP"Lås din dörr"、同年1st. full-length"...På Oväntat Besök"、'96年にSECTOR SEX名義で、2nd. full"Songs We Wrote"をリリースして、同年活動を停止しています。私はCDEP"Lås din dörr"だけ持ってません。というか見たことも、聞いたこともありません。今、歯ぎしりをしています。
ちなみにデビュー作の7inch"Till alla er..."は、なぜか持ってたりするのですが、あるサイトで300枚限定との情報を見て、途端に今上の埃を払っていますが、HOT STUFF盤なので、再販だコレ。それともコレが300枚か?このEP、当時日本では結構出回ってましたよ、何故か。この作品もへっ込んだ音質ながら、クソっ速、ダサ暗で最高です。そう、初期のSECTOR SEXSには、ダサさといったものが確実にあります。そのダサさを高速感モロとも聴いている側に、お構いなしに叩きつけるのが、SECTOR SEXSの真骨頂です。

というわけで、私的にはSECTOR SEXSといえば、7inchも捨てがたいのですが、インパクト的にやっぱ"Sector Sexs"ということになってしまいます。ガイキチな高速感、哀愁と言っていいのかわからないのですが、確実に心を揺さぶるメロデイーを火をつけたように加速させ、捲くし立て粘りつくスウェーデン語に絡み付くサックス、ウ~だとかア~だとかオ~だとかのコーラス、なんか同じく母国語で歌ってるDIA PSALMAあたりを、限定解除して、リオのカーニバルにフリチンで放り出すと、SECTOR SEXSになるのかなという感じです。というか、それでは別モノです。
カッコつけてるのにダサイ。素晴らしいです。誰も着ないオレンジ色のタキシードを着て、ショッキング・ピンクのキャデラックに、タケヤリデッパな装飾で、むりやり時速300kmくらい出るように違法改造し、車幅ほどしかない路地裏を、車体こすりつけながら、ガリガリ突き進んでいる感じです。そんなもので彼女を迎えに行っても、結果は見ずとも分かります。その上即逮捕です。しかし、いい~んです。パンクたるもの、若い女からツバを吐かれ、逮捕されるくらいでなければ、一人前のパンクスとは言えません。いや、ウソです。それは言いすぎました。逮捕はマズいです。それに女の子とはイチャイチャしたいです。というか、激しく脱線していますが、初期のSECTOR SEXSはこのくらいの勢いがあるということです。
なにはともあれ、圧倒的なインパクトで脳感速度を麻痺させるオープニング・ナンバー"23:50"。しかし、なぜ最後にそのフレーズのギターを弾き、フェード・アウトまでするのか、皆さんに音源を送りつけて、是か否か判断していただきたい気持ちでいっぱいです。そして、続く"Mer Än En Dröm"、"Du/Jag"といっしょに歌わずにはいられない、歌モノです。特に"Du/Jag"のブレイク開けの「ゥワ、キャリッティヌゥワレイ、ヤドリップシュトゥワレイ、ッキャニィッテイヒィアレイ、ヌッベッテェハーティーハ~」ってところが大好きです。実際そう言ってるかは分かりませんが、私はこう歌っています。そして、満を持しての名曲"Klubb Europa"。なぜ歌メロと同じフレーズをサックスで被せるのか、そのサックスがなんかDICKIESのボーカルが一緒に歌っているように聞こえて、サックスを吹いている人の感性すら疑ってしまいそうですが、だが、それがいい、です。前田慶次も、もっこり、いや、にっこりです。続く5曲目は趣も変えてロケンローな"Säg Nej Till Allt"、オ~ケィとか囁いたりするのが極めてダサいです。「セイネイティラーッ、プロックセッ!」です。そしてラストを飾るのは、毛穴を開ききって、アンサンブルの全てを捲し立てる"Till Alla Er..."です。そして、ラストにしてまたキタコレ、お得意の演歌チック・ギターで、トリモチを足にベッタリとくっつけたまま、自分を天然記念物と勘違いしたアホウドリは、軽やかに大空へ羽ばたいていきます。
もう、いつ聴いても素晴らしいです。彼らには「ブラボーッ」という賛辞が、実に良く似合います。

待望のフル、"...På Oväntat Besök"では、オシャレなスーツで、速度の出るスポーツ・カーで普通に飛ばしている感じがするので、日本に数人いるバリバリのセクセク・マニアには少しイケすかないのかもしれません。しかし、母国語バリバリ顕在ではあるし、オシャレなスーツにおかしなチェーンをぶら下げているような、ダサさは少なからず残っています。

STONED -MUSIC FOR THE MORONS-


このSTONEDもまた、PRIDEBOWL等と同じく、なんともいえない味が炸裂しまくっている、'90年代のSWEDENのバンドです。このB級の王道を突き進んでる感じがたまりません。
彼らも登場した時から、どことなくユーモラスな味わいがあり、暗め、哀愁が特徴的なシーンの中にあり、当然哀愁を感じさせるメロディーもありますが、どちらかといえば明るめの曲調が多く、高速メロディック・ナンバーとともに、スカ・テイストもたっぷりで、またOiなコーラスもあったりと、色んな要素を叩き込みつつ、アメリカナイズされているのかと思いきや、少しの田舎臭さや、少しのダサさといったものが、いつもどこかに感じられて、それは実に若さと愛嬌を感じるバンドでした。性急な曲をプレイしていても、どこかになんだか呑気なイメージがあります。とはいえ、むしろ当時としては、AMPERSANDの看板のバンドといえば、ADHESIVEよりも、むしろこのバンドであったような気がします。アルバムも世界各地で発売されるなど、現在も潜在的にはファンも世界中のあちこちに居てそうで、以外に人気のあるバンドであったと思います。

STONEDは'93年に結成され、'94年にCDEP"Partysongs"、'95年にCDEP"Fantasytrip"、そして1st.フルレングス、この"Music for the morons"と立て続けにリリースしていきます。ちなみに"Partysongs"は、AMPERSANDのレーベル発足の記念すべき1番目の作品です。初期の彼らは、明らかにNOFXあたりの影響を窺えるサウンドですが、彼らのそれはRANDYあたりの、色々と完璧なフォロワーっぷりとは少々違い、その彼ら自身が持つ、勢いや、忙しなさ、拙さといったものが混ぜ合わさって、それが逆に個性とインパクトを放っている気がします。その初期はまさに若さが爆発し、エンジン全開といった感じの元気の良さと、VENEREAの初期あたりに感じたユーモラスな雰囲気といったものがあり、本当に勢いを感じます。それにしても、この明るさと元気の良さは、当時のSWEDENではかなり珍しい存在で、そういった意味では、西海岸的な乾いた部分も強く持っていたバンドなのかもしれません。で、ヘナチョコな感じです。ボーカルのせいか、初期は特に。

そんな彼らの西海岸とスカの集大成といった趣の作品が、この"Music for the morons"です。頭ボーンのジャケは私はお気に入りなのですが、このアルバムはOne Foot Recordsからも'97年にリイシューされており、現在たまに出回ってるジャケが変わったヤツはこちらなのでしょうか。全く余計なことを。
CDEP2作を踏襲するスカ・アプローチも当然多く見られますが、メロディック・ハードコア的ナンバーも多く、そういった意味でも少しカッコよくなった印象を受けます。また、少し逞しくなった感じもしますね、少しですけどね。このバンドはヘナヘナしてる印象なのに、乾いた明るさと同時に、哀愁といったものを確実に持っていて、楽しげな雰囲気の中に、そこはかとなく悲しげだったり、寂しげな切ないメロとかを突っ込んできたりします。それ故にたまらなくシビれる曲とかがあったりするのが、けっこう大きな武器になっているのではないかと思います。"The Trooper"とか、死ぬほどカッコいいと思います。
しかし、スカ・アプローチもかなり本格的だと思いますし、良いメロディーも書けるので、そのヘナチョコな印象であるとか、ガキっぽさとかも全面にありますが、意外に押しや引きを理解していて、実はすごく懐が深いのではないかと思ったりもします。

そしてシングル・カットのCDEP"Pizza Pete"をリリース、で、'00年でいいのかな?2nd."Ed´s Diner"、CDEP"Shopping around"とリリースしています。なんか資料ないんですよね、STONED。BIRDNESTのページとかだとリリース片っ端から'95年になってますけど、今探してるけど、"Ed´s Diner"が見当たらないです。確認とれず。そして、またも焦る私。しかし、次の作品、3rd.、セイム・タイトル"Stoned"が'00年のリリースなので、オリジナル・リリースはやっぱ'95年の可能性がありますね。それにしても"Ed´s Diner"あたりで急激にアカ抜けてる感じだったと思いますし、ギターとかザクザクいってたような気がするので、'00年なのかな。詳しい人いればSTONEDのリリース年、詳細に教えてほしいです。ちなみに初期のEPは'99年のシングル・コンピのベスト的内容の"Way back in the day"で全てではありませんが聴けます。

そんな、ついぞ噂も聞かず、解散してしまったとばかり思っていたSTONEDがリリースした、その'00年のアルバム"Stoned"では、もうなんかすごく哀愁でシブい大人のメロディック・パンクみたいになっていて、もうすごくカッコ良いです。なんかこんな成長の仕方すんだなって、変な人生を感じてしまいました。速度は落とし目のかなりシブい作品ですが、機会があればいつか取り扱いたいと思います。もう、USELESS I.D.みたいなんですもの、びっくりしますよ。

STONED Birdnest psge http://www.birdnest.se/ampersand/stoned/first.html

ASTREAM -WOODFISH-


このバンドもWeb上とかでもあまり語られてるのをあまり見ないので、やっぱマイナーだとか、B級な感じなんだろうなとか思いつつ、期待してる人とかいないかなとか思って、やっぱりやりますよ、ASTREAM。

彼らのデビュー作、MCD"Marvellous Tomorrow"はBAD TASTEでも5番目の初期の作品なので、かなり昔からいるバンドかなと思いきや、"Marvellous Tomorrow"は'95年の作品で、ASTREAM名義での結成自体は'94年らしいです。そう思うと、BAD TASTEも今ではスウェーデンの有名レーベルですが、当時では新興レーベルだったんですね。
で、ASTREAMですが、女性ギタリストを含む4人編成です。当時としては、スウェーデンでも、こういったサウンドが主流になりつつあった時期なので、初期から、アメリカナイズされてる部分が多く見受けられ、デビュー作"Marvellous Tomorrow"も、哀愁高速メロディックといった趣です。少し録音が小さいので、当時ショボく感じたのですが、デカくして聴くと全然いい感じです。その初期からかなり高速メロディック・ハードコアしています。ただジャケとか装丁が、Bröölが少し上等になった感じで、当時のBAD TASTEが偲ばれますね。中のメンバーの写真はグループ・サウンズみたいで、こんな人らが、こんな音出してるのかと言う感じです。Bröölと言えば、そのBröölの名コンピ"Epitone - Various Swe Skatecore"('94)にも、SATANIC SURFERS、VENEREA、MILLENCOLINといった今では超豪華な顔ぶれと肩を並べて、このASTREAMも収録されています。

そして、'96年にこの1st.フルレングス"Woodfish"をリリースするわけですが、いや、久しぶりに聴くといいですね。なんか当時はとてつもなくB級っぽさというか、Bröölのバンドではないのに、Bröölっぽさがガンガンしてたのですが、今聴くと全くもって、近代メロディク・ハードコア・テイストです。ADHESIVEあたりにもヒケをとらないんじゃないかってほどに、臭味が無くて、さっぱりしてて、高速で、良いバンドだと思います。でもダサさはやっぱりあるんですが、だが、それがいい、です。インナーの写真とか、なんか魔方陣の前でおかしなポーズとかとってるし、そんなダサさが素敵です。
音のほうは、この作品から、この辺の大方のバンドとは違い、すごく丁寧にレコーディングしている感じがして、すごくバランスとか取られてて、きちんとしたギター・ソロらしいギター・ソロとかも大きく被せられ、非常にクリアなサウンドに仕上げられていると思います。しかし、このバンドも当然の如くハイ・スピード・ナンバー中心なので、ドライヴ感もあると思います。哀愁メロの"Tired Of Seattle"とか"Attila The Bum"など、印象的なカッコいい高速ナンバーも持っていますし、女性を含むコーラス等も華やかですし、そのMiaちゃんも"Miss Universe"で、ツイン・ボーカルよろしくシンガロングしています。いや、ほんと意外に華があるんですよね、曲的にも。今聴くと、ほんと印象違うなぁ、当時と。メロもいいし、ほんと近代的です。

同年、"This is a tribute to Bad Religion"というスウェーデンのBAD RELIGIONのトリビュートにも参加して、"I wan't to conquer the world"と"Walk away"を披露して、次作、'97年の"Jumps, Giggles And Shouts"でも路線はほぼ変更されることなく、高速ナンバーで突き進んでくれています。ジャケは表までグループ・サウンズみたいになってますけど。
そして'99年、DROPNOSEとのsplit"Punkrock Rendezvous"、'00年に3rd."Good Times / Bad Times"をリリースします。なんかこの2枚見当たらないんですけど、確か持ってたはずなんですが。少し慌ててます。この辺りから、ドラムの人が変わって、Miaちゃんも脱退してます。

ASTREAMもまた、高速な上、メロディーも充分に哀愁など感じさせてくれ、またアレンジや展開も丁寧に練られている感じで、なにせこのバンドにはそういった丁寧さのようなものが感じられます。改めて聴くと、'90s SWEDEN MELODICの佳作と呼べる作品を連発し、充分に良いバンドであることを再認識しました。

PRIDEBOWL -DRIPPINGS OF THE PAST-


いわゆるB級かもしれなくても、非常にカッコいいサウンドや、妙な武器のようなモノを持っていて、そんな武器を前面に振り回しながら、唯我独尊で突き進むといった、捨て置けないバンドっていうのがありますけど、このPRIDEBOWLはまさにそんな感じがしっくりくるバンドかもしれません。
ある意味で一見不器用に見えてしまうその趣は、ADHESIVEなどとは対極に位置する存在なのかもしれません。そんなバンドはえてして埋もれがちになるのですが、彼らもそんな感じがありありとしてますが、SWEDENの同時期のバンドがこれだけ持て囃されてる昨今ですから、もう少し評価が高くても良いような気もしますが、まぁ、しょうがない気もします。しかし、彼らのこのなんとも懐かしい疾走感ときたら、たまらない味があります。で、不器用そうとは言いつつも、個人的には、むしろ器用貧乏 (いや、演奏とかではないですよ) な感すらするのですが、楽曲のライティング・センスとか相当に秀逸だと感じるのですけど、どうでしょうか。

とは言いつつも、PRIDEBOWLは知る人ぞ知るというほど、マイナーってわけでもなく、結構、その筋では評価もされてるようで、ワールド・ツアーやったり、Freedumb Recordsから発売されたり、アメリカで発売されたり、海を渡ったメンバーは、UNCALLEDFORに入っちゃった人がいたりと、何かと輝かしい(?)経歴も残してたりします。
PRIDEBOWLは1994年に結成され、'95年にCDEP"Long-distance"をBAD TASTEよりリリース。'96年に1st.full-length"Drippings Of The Past"、CDEP"The Soft Song"とリリースして、'97年に2nd."Where You Put Your Trust"をリリース、また同年、ADHESIVEとのSplit"No Better / No Worse"をリリースした後、1998年に一度解散してると思います。で、2000年に未発表音源とコンピ収録曲などを詰め込んだ、BAD TASTE時代の裏集大成"Yesterdays End"がリリースされてます。そして、2003年頃からまた、活動を再開し、カナダを経由して渡米して、'04年にCDEP"Tired"をリリースした後、今も活動してるのかどうかは不明です。なんだかMySpace見てもわかるように完全に拠点はアメリカに移っちゃってますが、メンバー全員移住しちゃったんでしょうか。UNCALLEDFORもどうなってるんでしょうね。シンガーのAaronはもともとカリフォルニアの人みたいですね。調べてて初めて知りましたけど。

まぁ、しかしこのアルバムにしても、なんでこんなにカッコよく感じるのかわかんないのですが、もういちいち曲とか、フレーズとかが激しくカッコいいし、この突っ走ってる感は、本当に懐かしさを伴った格別の疾走感だと思います。気躓きそうなのに走らずにはいられないといった、もう最近の巧いバンドには少なくなってしまった、素敵な高速感です。最近だと、色々とNON SUFFICIENT FUNDSあたりに似ているかもしれません。しかし、PRIDEBOWLのほうが、味とインパクトに勝ってるように感じてしまうのが、'90s SWEDENバンドの変な凄さです。というか、私が異常に気に入ってるだけかもしれません。
1曲目の"Impropriety"に象徴されるように、本当に印象が強いドラマチックな楽曲を書けるバンドです。たたみかけるメロディーや、コーラス・ワークも最高に劇的だったりするし、センス溢れるカッコよすぎるギター・リフを挟んでみたりと、もう演奏云々よりも、ただ純粋にカッコいいと感じてしまいます。以降もイントロやサビで、思いもよらない劇的なフレーズや展開を見せてくれたりと、本当にツボを突かれまくられてしまいます。"Nine-Digit"、"Why Not(they did...)"、"Memories Of You"といった、高速哀愁劇的メロディアス・ナンバー群は、前述したような彼らの魅力が如実に垣間見れて、やはりその曲やメロディー作りのセンスや、劇的なアレンジが彼らの実力以上の何かを引き出しているように感じます。
このアルバムはBAD TASTEでも、一桁番号の初期のリリースで、'04年に"Long-distance"を追加した形で再リリースされたようですが、それすらも入手困難って話を聞きますけどどうなのでしょうか。機会があれば、色んな意味で、ぜひとも'90s SWEDENファンには聴いてもらいたい作品だとは思います。

"Long-distance"と"Drippings Of The Past"は劇的高速で飛ばして、"Where You Put Your Trust"では、カッコいい曲もやっぱりありながらも、少しパンチに欠けて、"Yesterdays End"は、なんかコンピレーションにも関わらず、統一的にBAD RELIGIONな感じが激しくします。実際BAD RELIGIONのカバーも入ってます。もう、なんか面白いなぁ、この人らは。新しいのだか、古いのだか、さっぱりわかりません。でもってなんかいつも疾走してるし。Skate Punkって、個人的にはダサいフレーズだとか思ってたりするのですが、彼らにはその言葉が、なんだかよく似合う感じですが、なんかその少しダサめのカッコよさといったものは、現代ではとてつもなく素敵に見えたりします。Skate Punk再認識。

PRIDEBOWL MySpace http://www.myspace.com/pridebowl

ADHESIVE -FROM LEFT TO RIGHT-


というわけで、昨日に引き続き、ADHESIVE。'98年リリースの2nd.フル"From Left To Right"です。
突出した部分や、決め手や破壊力に欠ける的な事を申したりしましたが、この作品というか、PRIDEBOWLとのSplitあたりから、その破壊力も身につけちゃった感すらし始め、まさに脂の乗り切った、彼らの絶頂期なのではないかと私は捉えているのですが、そんな突出したカッコ良さと、厚みとハードさを増幅させ、そのスピード感も切れっ切れな勇ましい姿を見せてくれる作品が、この"From Left To Right"ではないかなと思います。

前作と同じくAMPERSANDからのリリースですが、現在はどうかわかりませんが、当時、困難を極めたラクダよりも、入手が極めて楽で、当時は流通もかなり良かったように思います。もうそんなところまでもキレてます。
前作で見せたアメリカナイズといった雰囲気を、さらにスタイリッシュにして、ハードさを増した感じがして、また、その高速感が非常に歯切れ良くなっている印象を受けます。その全体的な切れの良さも手伝ってか、間延びした感じのボーカルと評してしまいましたが、そのボーカルもかなりモッサリ感が抜け、歯切れの良い感じになっていると思います。また高速中心ながらも、アルバムの曲調の起伏も感じたりします。
"It's not about me"のような哀愁を帯びたフレーズを伴った印象的な曲や、ストレートにハードコアを感じさせてくれるナンバー、少し落としてアルペジオを多用し、メロディーをじっくり聴かせる曲と、また、なんといっても"Character-builder"や"Dividing lines"のような破壊力を持った、印象に残るようなカッコいい高速ナンバーを連発で繰り出せるようになったのは非常に大きく、前のアルバムに比べ、圧倒的に曲自体は立っている感じがします。同時期のPRIDEBOWLとのSplitに収録されている"Heads You Lose, Tails I Win"なんかも、コンパクトながら、破壊力を備えた、彼らのシンプルなカッコよさを体現している曲なのではないかなと思います。
好みの問題なのでしょうが、懐かしさを伴った味わいといった部分では"Sideburner"、より近代的メロディック・ハードコア的な部分を望むなら、この作品だという感じがします。

この時期まで圧倒的に高速洗練な進化を遂げてきた彼らですが、'00年の3rd."We Got The Beat"では、個人的には全く思っていた進化とは違う形を見せられ、かなり待たされた上、なんとも納得のいかない気がしたのを覚えています。あれほど前作で洗練した姿を見せつけておきながら、捨てたはずのモッサリ感をガッツリ取り戻して、少し古臭く、パンク的に先祖帰りしてみたといった、サウンド・チェンジを試み、ADHESIVEはそのキャリアに幕を閉じます。

ADHESIVEもまた、当時の印象と違い、あらゆる意味で随分とハイクオリティに聴こえます。この"From Left To Right"迄は、通して、近代メロディック・ハードコア的カッコよさを感じさせてくれるバンドなのだなと、再認識させられました。で、このバンドにはなぜかパンクっぽさといったものが似合わないような気がしますね。
思えば、INDECISION ALARMの作風は、彼らの終盤の雰囲気なんかも、たまにそこはかとなく感じたりもしますね。速い曲も多いんですけど。やっぱ残ってたりするんですよね、少しのモッサリ感。

THE INDECISION ALARM MySpace http://www.myspace.com/theindecisionalarm

ADHESIVE -SIDEBURNER-


先日もお話したように、このADHESIVEも、SWEDENの当時のバンドの、支持や評価以上に、近年において、高い支持と評価を受けているバンドのひとつであると思います。このバンドの曲をカバーしているバンド見られるなど、そうしたメロディック・ハードコアのシーンの変遷を本当に実感します。
ADHESIVEは、1994年に結成され、2002年まで活動していました。解散後のメンバーは現在、THE INDECISION ALARMなどで、今もSWEDENの第一線で活動を続けています。

結成年にデモ音源"Thrust And Burn"をリリース後、'95年にBröölより、ミニアルバム"Yoghurt"をリリース。この作品の時点で、カッコいいギターリフや、メロディーや、疾走感を持った演奏といった、彼らの特徴的な部分は既に出来上がっており、MILLENCOLINなどと同様に、ジャケのショボさとは大違いの、近代アメリカっぽさに驚かされます。もっとも彼ら自体、シーンの中では新しいバンドだったので、真新しさといったものも当然かもしれません。しかし、かなり最初期の作品としては、充分に及第点以上だと思います。レーベル的にもかなり入手しづらそうな感じですが、ぜひ機会があれば聴いてみてください。
'96年にはCDEP"On A Pedestal"をリリース。多分に先行シングルですが、"Yoghurt"をさらに推し進めた感じの曲を披露しています。ジャケはラクダ全身です。そして、同年に、このラクダのお顔、1st.フルレングス"Sideburner"をリリースします。

この"Sideburner"。てっきり、BAD TASTEあたりからのリリースかと思いきや、AMPERSANDからのリリースで、そういった意味でも、さほど大物的な存在でなかったといった、当時の状況が偲ばれますが、また当時でも、なんだかかなり入手しづらかったように記憶します。AMPERSANDも、BIRDNESTの傘下のレーベルだと思いますが、同レーベルのSTONEDなどは、以外に流通が良かったように思うのですが、ADHESIVEのこのアルバムは何故か流通最悪だったように思います。時期的なものとか、タイミングも悪かったのかもしれませんが、本当にBröölのモノより、入手しづらいくらいでした。で、現在も相当にレアな感じですね。
なにはともあれ、この作品以降、さらなるメロコア的洗練といったものを感じさせたり、ワイルドになってみたりと、多少の音楽性の変遷が見られる彼らですが、この"Sideburner"という作品が、もっともストレートに、いわゆるEPITAPH、FAT系といったメロディック・ハードコア然としたスタイルを踏襲している作品ではないかと思います。またこの時期は多少のモッサリ感も残り、SWEDENのバンドっぽさも少し感じさせたりと、味もあるかもしれません。

高速の楽曲群、ストップ&ゴー、哀愁を帯びたメロディー、コーラス・ワークなど、当時のSWEDENの若い多くのバンドが、影響を受けていた、FAT/EPITAPH系のメロディック・ハードコア・サウンドを、実に真っ直ぐに、基本に忠実といったスタイルでの、初期から中期の彼らのアプローチは、現在の高い支持を裏付ける証明であるといえるのではないでしょうか。しかし、ボーカルの粘り気だけが、このバンドのSWEDENっぽさを象徴しているようですね。また、この頃の曲調は、曲にエッジが効いているのに、少し演奏が円い感じで、それがかえって聴き易く仕上がっているのではないかと思います。ただ、カッコよさが突出している曲といった、象徴的なナンバーといったものも存在しないような気がして、どれも普通にカッコよく、メロディック・ハードコア優等生といった、ある意味の抑揚の無さといったものは、多少の物足りなさを感じさせ、この頃のADHESIVEの、破壊力に欠ける部分ではないかと思いもします。この時期のなんだかボーカルの間延びした歌唱も、好き嫌いが分かれるところかなとか思います。でも、"Nothing is Win"とかやっぱカッコいいな。

その後、'98年、CDEP"Prefab Life"、PRIDEBOWLとのSplit "No Better, No Worse"、脂が乗り切ってて、曲もカッコよくてキレてますね、この時期から。そして2nd.full-length"From Left To Right"と、さらに洗練されたといった、個性と厚みを増したメロディック・ハードコア・サウンドを展開していきます。演奏といい、歌唱といい、格段に歯切れよくなり、個人的にはこの時期がADHESIVEの完成形なのではないかと思います。

というわけで、"From Left To Right"もかなりキレキレでカッコいいので、明日に続いたりなんかして。

ADHESIVE MySpace http://www.myspace.com/adhesivepunks

VENEREA -BOTH ENDS BURNING-


出し惜しみをしない感じと、変なモチベーションのSWEDEN特集は、このVENEREAさえも2連発といった、いつまで続くのだろうかという様相を呈していきますが、たぶんいけるとこまでイキます。
そんなわけで昨日も言ったように、身にまとったダサさのマントをかなぐり捨てて、ギタリストも一人かなぐり捨てて、一時トリオになっちゃった、'97年リリースの、この1st. full-length"Both Ends Burning"です。それにしても、裏ジャケの曲のクレジットが見づらいなぁ。

ともかく、この"Both Ends Burning"。それはもう待望のフルアルバムだったのですが、その変貌っぷりは当時ではまさに噴飯ものでした。普通ならカッコ悪くなったことに飯を吹くのですが、彼らの場合カッコよくなりすぎて、ちゃぶ台がひっくりかえってしまいました。今聴くと、以降のサウンドも理解しているので、衝撃度も和らぐし、どことなく初期の味わいといったものも感じられたりするので、冷静に捉えられたりするのですが、リアルタイムでの衝撃はすごかったです。格段にハード高速感が増し、陰りを帯びたシリアスなナンバーが増え、ギターの刻みとかもザクザクしてたりして、SATANIC SURFERSになっちゃった感がバリバリです。初期から彼らのサウンドを聴いていた人なら、まして、"Shake Your Booty"の流れから、こうくるとは想像もしていなかったと思います。

これまでになかった一曲目のハードで男らしいドライブ感に、へ?と驚き、以降もなにか贅肉をそぎ落としたかのような、哀愁ハードで、ストイックな、カッコいいナンバーをつるべ打ちされるものだから、当時は本当にビックリしました。3曲目の頭とかは、おっ、やっぱりほんわかしてるのかとか思いきや、やはり初期のそれとは明らかに違うし、なにせ全体を通して、ハード・ドライヴィンで、ストレートにカッコいい高速ナンバーに支配されていますから、そのカッコよさに少し感動はしつつも、初期に感じた彼らのどこかユルんで、タルんだ感じも好きだった私は、少しさみしい感じがしちゃたりもしました。それまでこのバンドにエッジとか期待なんてしちゃあいなかったのですが、エッジとともに、さらなる哀愁まで見せつけて、アメリカナイズというか、サタニックナイズされた、そのサウンドは素直にカッコよく、後の彼らの高い評価への布石になっていきます。そこには既に、初期の彼らのガキっぽさとか、少しフザけたファニーな感覚、また時折全開に放出されるダサさといったものが、徹底的に減退し、世界の土俵で勝負しようといった決意のようなものも感じられて、そう言った意味でも、数あるSWEDENのグッド・バンドの中でも、彼らが今、世界中の若者に多くの支持を受けているのがよく分かります。
"Shake Your Booty"のジャケットのアフロは、スケボーでひっ転がって頭を打ち、思考回路が変わってしまい、二枚目になり、より高速にカチ飛ばすために、きっと車に乗り換えたのでしょう。

人生なるようにしかならないのは、昨日も言いましたが、それと同時に、考え方とやり方ひとつで、いろんな局面を打開できたり、その後の人生も変わってきたりするので、それは不思議なものだったりします。
ともすれば、膨れ上がるシーンと、凡百のバンドの中に埋もれていたかもしれなかった、楽しいことが大好きでバカ騒ぎをしていた気のいい兄ちゃんから、随分と生真面目で男前に変貌したVENEREAというバンドは、本当にそれを体現しているかのようです。

VENEREA -SHAKE YOUR BOOTY-


彼らも、SATANIC SURFERSや、ADHESIVEと同様に、近代メロディック・ハードコアを支える若い世代から、圧倒的な支持と、高い評価を得て、その近年のシーンの規範とも言える、'90年代のSWEDENのメロディック・ハードコアの代表格のバンドのひとつとなった存在である思います。確かに中期以降、演奏面も格段に向上し、またハイ・スピードに、カッコよくブッ飛ばす楽曲の数々は、今の世代を直撃するのも当然のようですが、しかし、その初期は、ショボさを全編に纏ったといった、B級感覚の塊といった感じがありありとしたもので、それはどこかユーモラスでもあり、まさに味わいで突き進むといった印象でした。当然、中期以降のカッコいい姿も、後の高い支持につながる、彼らの真の姿で、私も非常にカッコよく感じるのですが、そのどことなくユーモラスで、味わい深いといった初期VENEREAの、おかしな言い方ですが、完成されたB級感覚というか、田舎の超一流といった、この"Shake Your Booty"が、私的にはVENEREAの大好きな作品だったりします。このジャケからして、もう変な旨味が炸裂しています。当然、音のほうも、なんか「イカす」といった表現の似合う、味と旨味を感じずには入られません。

VENEREAは1991年に結成され、つい近年の2005年まで目立った活動を行ってきました。というか、バンドとしては今だ健在のようで、Liveとか、ツアーはやったりしてます。'94年に初の音源であるミニ・アルバム "Hullabaloo"をBröölからリリースします。まぁ、しかし、ジャケから何から、色々とショボいです。というか、Brööl自体がレーベル的にショボいのですが、Bröölというレーベルは非常に先見の明があり、ADHESIVEも、初CDはこのレーベルからのリリースですし、"Epitone"や"Tjöplusta"といった、グッド・メロディック・コンピレーションもかましてくれたりするので、本当に侮れない隠れた名レーベルです。その装丁などの低予算的なショッパさゆえ、中古レコード店のワゴンなどで、遭遇もあるやもしれません。実際にそういった奇跡も耳にしますし、マニアの方はぜひBrööl狩りをオススメします。なんか、また横道に反れちゃった。
で、'95年にミニ・アルバム、この"Shake Your Booty"をリリースします。なんだかいきなり突き抜けちゃった感すらする、この"Shake Your Booty"は、前作に比べると、大幅にいろんな部分がパワー・アップされ、サウンド・プロデュースも改善されていると思いますが、洗練というのとはまた別の、前述したような、田舎チックなカッコよさと言えばよいでしょうか、ダサさを内包したカッコよさは、もう、なんかイカすとしか言えません。しかし、ジャケの装丁だとか、中身は本当にBröölの中でも最高峰に位置しそうです。ツッ込むところは、当然のように多々あるのでしょうが、本当にこの作品は好きだったりします。
で、後期にも感じるのですが、VENEREAというバンドは、英語で歌っているにも関わらず、なんだか昔ながらのSWEDENっぽさ、母国語っぽさが、全編から窺え、歌いまわしや、メロディーなんかにも、そんな部分がいつも感じとれるような気がします。で、この"Shake Your Booty"でも、そういった感じがすごく前面に出てる感じがして、そういった妙な天然の折衷具合も、VENEREAというバンドのすごく魅力的な部分かもしれません。
当時の彼らを体現したかのような、勢いのあるナンバー"Kangaroo"で始まる、このミニ・アルバム。せっかくカッコいい曲調なのに、間奏になんかファンキーな喋りとか入れて、台無しにしてしまうタイトル曲も、むしろなんだか痛快に聴こえてしまい、また、シリアスなメロディーの"Love Is A Battlefield Wounded Hearts"なんてガチでカッコいい曲だったりで、そんなカッコよさもありつつも、ファニーな面をたっぷり持ってる、当時の若い彼らの、本当に楽しく、痛快な一枚だと思います。
翌'96年には、少し陰りのある印象で、カッコ良い路線的な"Swollen"をリリースし、以降の路線、作風を思わせる、僅かなスタイルの変化が窺えますが、やはりこの"Shake Your Booty"のハジケっぷりは、その曲調とともに影を潜めてしまい、少し引っ込んだ感じがします。しかし、一抹のダサさといったものは健在だったりします。
後に"Shake Your Booty"と"Swollen"は2in1で、"Shake Your Swollen Booty"として、Gift of Lifeからリリースされ、'01年にもRenate/Communityから、同様のタイトルで再販されてます。というか、現在入手できるのでしょうか。ちなみにSWEDENのWikiでは、"Swollen"を'95年と明記してあり、"Shake Your Booty"より前に書いてますけど、"Shake Your Booty"が'95年で、Bröölのリリース・ナンバーが8で、"Swollen"は'96年にBröölの13番目のリリースだと思います。まぁ、余談ですが。

そして満を持しての初full-length "Both Ends Burning"('97)、以降"We Shall Overcome"('98)、"Losing Weight, Gaining Ground"('00)、"Out in the Red"('03)、"One Louder"('05)と、高速メロディックな基本的な部分は、ほぼ変わることなく、しかし、"Both Ends Burning"からは、ハードでカッコいい路線にシフト・チェンジし、ある意味では洗練され、知名度も高めつつ、リリースを重ねていきます。しかし、ダサさが減退していくのが、さびしい感じはします。

しかし、その少しユーモラスで、明るい印象のイメージの中でこそ、余計に彼らの哀愁を帯びたメロディーや、ある種のシニカルさ、また時折見せる叙情的な側面というものが、際立ってくるような感じがして、その辺りにも、VENEREAというバンドの本質を感じ、私にとってこの作品が、非常に魅力的に感じられる部分ではないかと思います。私はダサさとカッコ悪さは別のモノと考えているので、色んな意味でダサさってのは必要だと思います。
VENEREAというバンドが、この"Shake Your Booty"のまま、無制限に発展していれば、それはそれで、さぞ面白いバンドになったのだろうなと思うのですが、それはある意味カルトかつカオスかもしれなくて、後の彼らのハードかつカッコ良い路線無くしては、きっと現代の一般的な高い支持は得られなかったような気もしますし、ましてやENEMY ALLIANCEはありえない気がするので、やはり非常にカッコいいSATANIC SURFERS + VENEREAのENEMY ALLIANCEを思えば、やはりなるようにしかならないなと思います。バンドも人生もまた然りですな。

VENEREA Official http://www.venereapunk.se/
VENEREA MySpace http://www.myspace.com/venereapunk

RANDY -NO CARROTS FOR THE REHABILITATED-


思えば、SEDENのメロディック・ハードコアという感じのバンドで、日本に初めて上陸し、普通に流通し始めたのは、このRANDYじゃなかったでしょうか。
当時、SWEDENのバンドといえば、ASTA-KASKぐらいしか、主だった知名度のあるバンドはいなかったところに、人気も抜群の頃のNOFXに非常に近いバンドだとかのフレコミで、前評判も高く、けっこう最初期に普通に広く流通していたように記憶します。看板といったら、このRANDYとBLENDERくらいであろう、Doloresとかってレーベルなのに。今つぶれてますよね、このEPも廃盤だし。"Hardcore For The Masses Vol.2"にも彼らの曲が収録されていますが、それよりも、この"No Carrots For the Rehabilitated"のほうが、早く出回っていたように思うので、そういった意味では、このRANDYがSWEDENメロディック・ハードコアの先駆だったのかもしれません。
まぁ、しかし、初期の彼らのサウンドは、そんなNOFX Likeといったサウンド以外、表現のしようがないほどの、クリソツっぷりで、そのボーカルの感じといい、曲調といい、ほんとにNOFXです。そんなことからも、よくよく考えると、初期のほうから、最もアメリカ・ナイズされて、ある意味、洗練されていたSWEDENのバンドってのも、このバンドだったのかもしれません。

RANDYは'92年に結成され、翌'93年にはこの6曲入りのCDEP"No Carrots For the Rehabilitated"をリリースします。歌詞は当然の如く全て英語で、本当にこのEPに関しては、まごうことなきNOFX丸出しです。ただ、曲もカッコいいし、初期音源としては、当時の周りのSWEDENのバンドと比べても、いろいろとクォリティも高く、やりたいことも明確な感じなので、この作品だけ聴いても、充分にNOFXのファンも取り込めるといった、高水準のバンドだったと思います。後々分かってきますけど、このバンドもやはり相当に器用なのだと思います。
それにしても、本当にメロディーも曲もカッコよく、軽めのサウンドに仕上げているわりには、薄っぺらさといったものが感じられず、アレンジや構成もよく練られていて、初期から既に、本当に総合的に完成度が高いと思います。また、センスがあるフレーズも随所に散りばめられ、スカ・フレーバーな部分もそつなくこなしていますし、きちんと当時のNOFXのカッコいい部分を理解した上で、彼らなりの工夫や先天的なセンスを加味してあると思うので、NOFXフォロワーとしてもピカ一ではありますが、オリジナルの作品としても、十二分に評価できると思います。まさに名刺代わりの初音源としては、当時の彼らの方向性や、様々な要素を非常に分かりやすい形で表現できていると思うので、色んな意味で注目を浴びたり、食いつきを良くするにはうってつけの作品だったように思います。当時のSWEDENのNOFXってなフレコミも抜群の訴求力を発揮したのではないでしょうか。NOFXでいうところの"White Trash, Two Heebs and a Bean"、"The Longest Line" 辺りの雰囲気や、サウンドや、ポップさといったものを持ち、尚且つ、ガツガツしてないのにアグレッシブさといったものも感じさせてくれるので、本当に聴きやすくて、良い作品だと思います。

次作、同年、CDEP"The Ska Single #1"では、タイトルからもわかるとおり、ジャケからしてツー・トーン丸出し、SKAまみれなのですが、スカコアといった感じではなく、全くのスカ・サウンドです。デビューEPでもスカ・フレーバーな曲は披露していたのですが、NOFXのようなアプローチ的なものだったので、このEPを聴いたときには、彼らの方向性がよく分からず、また、せっかくのイメージが壊れるような感じだなと、首をかしげてしまいました。しかし、その不安を払拭するかのごとく、'94年の初のフル・レングス"There's No Way We're Gonna Fit In"では、NOFX LikeなデビューEPから、さらに一歩進んだといった感じも見てとれる、速度と、厚みを増した、ハードコア・サウンドを展開してくれています。このアルバムをチョイスしてもよかったと思うくらい、メロディック・ハードコアとしても、良質のアルバムだと思うのですが、NOFX似の本来のボーカリストと、もうひとりボーカルが曲ごとに、リード・ボーカルが変わっており、私はそのもう一人のボーカルのやる気の無い声と歌唱が大嫌いなこともあり、"No Carrots For the Rehabilitated"をチョイスした感じです。
"There's No Way We're Gonna Fit In"は、全編NOFX似のボーカルのほうだったりしたら、超名盤確定なのですが、まぁ、この辺もこのバンドのよくわからないアプローチのひとつだと思います。個人的見解です。この頃はガツガツしてる感じで好きなんですけどね。しかし本当に、楽曲的には非常にカッコよく、ハイ・スピードで、メロディック・ハードコアの醍醐味に溢れた、魅力的な作品だと思いますので、現在の彼らの音からは想像できず、また、中期ガレージっぽさ全開の彼らのサウンドがまったくもって受けつけない人には、意外すぎるほどのサウンドで、シビれると思います。
基本、私的にはRANDYといえば、、"No Carrots For the Rehabilitated"と"There's No Way We're Gonna Fit In"だったりします。

RANDYというバンドは、なんだか、いろいろと照準の合わせどころが、聴く側とは全く別の方向を向いていて、いつの時代も、その音楽性の変遷もつかみどころのない人たちだなぁという印象です。
このバンドもポリテイカルなメッセージ性云々を、昔よく雑誌のインタビューで語っていましたけど、当時は、なんだかそれが稚拙に聞こえて、上からモノを言うような傲慢なイメージがして、彼らのことが嫌いになり、"The Rest Is Silence" ('96)辺りから、こちらもどうにも、うがった感じで聴いてしまうようになったのかもしれません。なんか、音楽性といい、頭の中といい、すごく器用な感じなのが、私は苦手なのかもしれません。

RANDY Official http://www.randytheband.com/

NO FUN AT ALL -EP'S GOING STEADY-
EP's Going SteadyEP's Going Steady

No Fun at All


NO FUN AT ALLが、今では、なんだか人気も評価もパッとしない的な感じだというのは、ブログの初期にこのバンドの最高傑作、"No Straight Angles"('94)をレビューしたときにお話したとおりなのですが、私的には、SWEDENのバンドというと、もう圧倒的にこのNO FUN AT ALL筆頭だったりして、SWEDEN仕切り直し、かつ、初心に帰るといった意味で、再びNO FUN AT ALLに登場してもらいます。

まぁ、しかし、チョイス的に微妙なのチョイスしてくるな、との向きもあるかもしれませんが、前述した"No Straight Angles"、2nd."Out of Bounds"('95) 、3rd."The Big Knockover"('97)は、ぜひとも手元に置いておきたい、NO FUN AT ALLのアルバムなのですが、なかなか渋いカバーとか入ってるシングルも聴いておいて損はないです。で、この作品はそんな彼らの、実に手っとり早いシングル・コンピレーションだと思います。で、レーベルのコンピに収録されている曲も入ってて、何かと至れり尽くせりだったりもします。今からシングル集めようとかだと、何かと面倒かもしれませんから、このアルバムがほんとお得です。ちなみに、EPのタイトル曲のアルバム同テイクと、'95年のCDEP"In a Rhyme"のLIVEテイク2曲は、収録されていません。かっこいいんですけどね、LIVE。コレクションのコンプリートを望まれるなら、彼らのEP自体、そんな枚数出てないので、探してみてもいいかもです。しかし、'95年のCDEP"Stranded"だけは、なぜかBURNING HEARTのカタログから落ちちゃったりしてます。なんだか、やっぱり扱いが悪いです。

1~9は、ボーカリストが違う、"Vision"('93)の9曲です。一般的なNO FUN AT ALLのイメージや、洗練された感が薄い、最初期の作品で、かなりTrallな感覚ですが、コーラス・ワークや、メロディーなどに、後の彼らのメロディック・ハードコア的アプローチも随所に見られ、興味深いところです。楽曲自体はスピーディーで、一曲も短く、シンプルでストレートな感じです。
10~14は、"Stranded"('95)。シブいパンク・ミディアムの表題曲をはじめ、"Wasted"、"Wiser"といったカバーも演っており、中でもCOFFIN BREAKの突然変異曲、"Wiser"はその原曲の良さも相俟って、このバンドによく似合う、哀愁丸出しのカッコいい高速ナンバーです。カタ落ちしちゃってますが、その実、一番良いEPだと思います。
そして、趣が変わっていくというか、ラストアルバムの"State of Flow"('00)での、失速を予感させたりなんかする、15~18は"And Know For Something..."('97)からです。ELVIS COSTELLO、HARD-ONS、MAGAZINE、MISFITSのカバーです。原盤EPのジャケットもコステロの雰囲気です。コステロも好きだし、 "Welcome To The Working Week"は良い曲です。しかし、全編に曲のチョイスがなんだか彼ららしくなく、速い曲など全く無いので、NO FUN AT ALLのコアなファン向けといった感じがします。
19"Don't Be A Pansy"は"Rock Alound The Clock"という、誰も知らないようなコンピ収録曲、20"Can't Go Far"、21"Alcohol"はBERNING HEARTの初期のコンピから、"Teaching You No Fear"と"Cheap Shots Ⅰ"も今は買えないんですかね。だとすればうれしいところかもしれません。19、20は初期のナンバーで、ストロングでカッコいいと思います。"Alcohol"はGANG GREENのカバーでしたっけ。
22は"In a Rhyme"('95)収録の、アルバム未収録曲。23、24は"Should Have Known"('97)からです。ラストの25"Walk A Mile For You"はこのアルバムでしか聴いたことないです。未発かもしれませんが、不明です。とまぁ、シングルの解説みたいになっちゃったけど、ま、いっか。

世間の評価や扱いはどうであれ、やっぱりNO FUN AT ALLは好きなんですよね。SWEDENで、高速で、哀愁といったら、このバンドが真っ先に思い浮かぶところに、今の世代の方との、ギャップを感じたりしないでもないですが、'90s SWEDEN MELODIC HARDCORE、その近代MELODIC HARDCOREアプローチは、ある意味、このバンドから始まったんじゃないかとは思ってましたが、始まりではなく、ある程度の完成、もしくは、今の評価からは想像もつきませんが、極めて教則的な成功例だったのかもしれません。

NO FUN AT ALL Official http://nofunatall.com/

Re
先週前半、かなり体調を壊してしまい、エライことだったのですが、仕事だけはどうにもできず、何とかこなしてきつつも、仕事と睡眠のみの生活は何かとストレスが溜まってしまい、で、体調も良くなったし、気も紛れるので、昨日あたりから更新再開しようかなって思ってた矢先、今度はおふくろが、目眩と吐き気で倒れてしまい、昨日は店も閉めちゃってた始末で、ほんとにもうね...なんか、呪われてんじゃないかと思ったりしますけど。もうほんと、近年はついてないですね。最近も特に。今、おふくろを病院から連れて帰り、人心地がついたので、これ書いたりしています。幸い、点滴を打って、大事にも至らず、今はかなり元気になってるので、心底ホッとしているところです。やっぱ、かなりまいってたのだろうなぁと思います。

ツいてないと言えば、Internet Explorerのホームの設定は、ニュースなども見たりするので、何の気なしに昔からYahooだったりするのですが、もう、山羊座の運勢がヒドイのなんのってね、ここしばらく、50点くらいをいったりきたりなもんで、気にはしないつもりなんですが、やっぱ何かと目に入るので、悪くても、せめて70点くらいにはしとけよとかって思いますよね。今日なんかも64点だし。良いほうでコレ。なんかiPhoneとかホークスとかまで、憎くなってくる感じです。頭にきたので、今、「今日の運勢」は蠍座に変えてます。蠍座92点。う~ん、いいよね。私の誕生日は、押切もえちゃんと同じ日で、干支も私が一回り上で同じで、運勢を占ったりすると、何かと押切もえちゃんと同じだったりするみたいなので、彼女のことすら心配になりますね。ちなみに他の12月29日生まれの人は、 Mr.マリック、浜田省吾、 桜金造、岸本加世子、越前屋俵太、 鶴見辰吾、 浅井健一、加勢大周、とかだったりするのですが、なんだか、なんともいえないラインナップです。しかし個人的に悪い印象の人がいないなとか、思うのは、変な親近感があるからかもしれません。そんな中、Suicaのペンギンの作者で、絵本作家の坂崎千春さんという方が、私と同じ、1967年12月29日生まれだったりするので、マジで気をつけてほしいです。Yahooの運勢なんて、気にしないでね。

そんな中、更新お休みしている間も、ここを訪問して、様子を見に来てくださってた方、本当にすみませんでした。ボチボチですが、そろそろ再開したいなと思っています。
勝手に音源レビューのNikolaさん、話の途中で、なんか大変になってしまい、心配かけてスミマセンでした。気を使わせちゃって、申し訳ないです。また、Yukiさんも、迷惑とご心配おかけしました。
Melodic Hardcoreのヒロトさんをはじめ、メール等くださった方も、本当にありがとうございました。心に染みました。

私自身はもう大丈夫ですので、心配ご無用です。ただ、ひとつ心配なのは、最近、下の方の私自身が元気がないことだけです。
またボチボチとやらせていただこうかなと思っています。ヒマがあったら、覗いてやってください。

Ku-ge

POOCK


先日、10年来飼っていた愛犬を亡くしました。

10年間、常に当たり前のように、家族のように、いつも傍にいたので、その喪失感や悲しみは非常に重く、まるで心臓をつかまれているような、胸の苦しさを感じています。

以前にも、13年ほど飼っていた愛犬を亡くし、同様の経験をし、非常にキツい思いをしたのですが、いずれは、こういう日が来るのを理解していながらも、やはり、同じことを繰り返してしまいます。

動物は死んだときが可哀想なので、飼わないという方の話も、良く耳にするのですが、こうなってみると、そういった話も、少しは理解できるかもしれません。
しかし、動物が、はなから死ぬことを想定して飼う人間はいないし、動物を飼わないことには、家族を失ったような、身を切られるよう辛さや、心の痛みは、実感できません。
そしてなにより、飼っていた動物と過ごし、経験した、楽しく、得難い時間は、動物を飼うこと、そして、その動物と家族同様になることでしか、得られないと考えます。
だから、同じことを繰り返します。楽しい時間が長ければ、長いほど、密度が濃ければ、濃いほど、その反動がデカく、重く、キツく圧し掛かって来ても、同じことを繰り返してしまいます。
だからこそ、楽しい想い出の分だけの、大きな悲しみにも耐えなければなりません。

ただ、どうにも歳を重ねても、どんなに色んな経験をしても、悲しみというものに、慣れるということは、決して無いので、色んなことをフラットにするには、また少し時間がかかりそうです。

そんな状況もあり、今、少し音楽などを聴く気にもなれず、ここをご覧になってくれている方に、楽しんでいただけるような文章を書く自信もないので、少しの間、更新をお休みさせていただこうと思っています。

ほんとうは、この出来事や、文章を書くのも、ためらったのですが、ブログを始めてから、ほぼ毎日の更新を心掛けていたのが、それが思うようにできない状態にあるのもあり、またなによりも、メールやコメントなどを頂いて、ここを楽しみに覗いてくれている方、そんな、私のような人間の書く文章を、楽しみにしてくれていて、応援してもらっている方に、何も伝えないのも、どうなのかと思い、現状をお伝えしました。

皆さん、本当にごめんなさい。少しの間、お休みさせていただきます。
近いうちにまた、何事もなかったように、更新しますので、しばらくお待ちください。

Ku-ge

CHARLES HÅRFAGER -KNAPRA OCH FLY-


SWEDENには、母国語で歌うバンドも多く、ASTA KASK等がその先駆とされる、'80年代~'90年代前半、SWEDEN特有の昔ながらの硬派なスタイルの母国語のパンクは、いわゆるTrallpunkと総称されていますが、そういった、Svensk TrallpunkはRADIOAKTIVA RÄKER、STREBERS、DIA PSALMAなどの当時のバンドを指して呼称するものだと思っていましたが、昨今では、初期は母国語バリバリな、SKUMDUMのブレイクなども手伝ってか、新旧問わず、SWEDEN母国語でシンガロングするようなタイプのバンドを総称してTrallpunkと呼称し、パンクの世界では、カテゴライズとして充分に成立する、ポピュラーなものになってきているのも、少し驚きな感じもしますが、最近は方々で紹介され、かなりキテる感じです。一般的にどちらかというと、個性的で、泥臭く、非常に粘り気を備えているイメージなのですが、ハマるとけっこう癖になる方も多いのかも知れません。

そんなわけで、MILLENCOLINのギタリスト兼イラストレーターのErik Ohlssonが在籍していた、このCHARLES HÅRFAGERも、母国語で歌うTrallpunkにカテゴライズされるバンドだと思うのですが、当然、独特の味や、泥臭さといったものも感じはしますが、非常に高速感があり、極めてポップなアプローチも随所に見られ、いわゆる近代メロディック・ハードコアに多大な影響を与える、'90s Sweden Melodic HardcoreとSvensk Trallpunkの中間に位置するようなサウンドやアプローチを持ったバンドだと思います。サウンド的にはTrallpunkのカテゴリーでは、随分とスッキリ、サッパリした感じで、聴きやすいと思います。メンバーはエスキモーみたいで、全然、サッパリしてませんけど。

CHARLES HÅRFAGERは、'89年に結成され、'90年代中盤まで活動していたようです。'94年にEP"Korpen faller"、アルバム"Korpen faller"をリリースし、'95年にこの2nd."Knapra och Fly" をリリースしています。MILLENCOLINのErikは、結成当初のメンバーですが、当時すでにMILLENCOLINも結成されており、このアルバムにもクレジットも無いようなので、サウンド的には参加してないようです。でも、ジャケットのアート・ワークは彼の手によるものなのではないかと思われます。1st.のキッチュな落下傘カラスとか。このアルバムの後、彼らはバンド名をCHARLESに変え、"Orden inom mig"というアルバムをリリースしているようです。

前述したように、このアルバムは、楽曲的に非常に高速感もあり、母国語で歌うボーカルも、その見かけと違い、非常にクリアな感じなので、Trallpunkが苦手だという方でも、すんなり聴けるのではないかと思います。コーラスも泥臭くなく、ツインボーカル的華やかさも見せたり、サウンドもポップ、ストロング織り交ぜたアプローチで、意外に多面性も見受けられます。2曲目など、急速にストロングに攻めてくるかと思いきや、間奏で激ポップにアプローチしてみたりなど、随所にそういった部分が見て取れ、アレンジにもかなりの工夫を感じさせてくれます。また、音の作りも歌と同様にある意味サッパリした感じで、また、メタリックな部分もあったりするので、そういった意味でも今日的なメロディック・ハードコアに近い部分は多く見られます。とはいいつつも、Trallpunk然とした要素も強く持っているので、そういったサッパリしたものを使い、クソハードにアプローチしたりするものもあるので、転がるような、少し泥臭い疾走感といったものも感じられます。ハードとポップ、洗練と泥臭さ、そういったものが混在している感覚は、年代的にも、そうなるのかなと実感したりもします。

KAMELという、たぶんBIRD NESTの傘下かなんかであろうレーベルからリリースされた、CHARLES HÅRFAGERの作品は、当時でもかなり入手に困難を極め、私は静岡だかのレコード屋さんに直接取ってもらって、エラい散財したように記憶しています。BIRD NESTのバンドは最近のTrallpunk流行的な感じも手伝って、努力とマメさとかで、なんとかなりそうな感じではありますが、昔も今もCHARLES HÅRFAGERあたりは、とんとお見かけしないので、なんだかもう、奇跡待ちとかいった言葉が似合います。まともなジャケ画像すら拾えず、初めてジャケットをスキャンするハメになりました。そんな中、どこかのレーベルや、どこかの誰かが、全音源収録とかって、奇跡を起こしてくれないかとか思ったりするのは、奇跡待ちを通り越して、魔法待ちといった、大それた感じがします。

MILLENCOLIN -LIFE ON A PLATE-


先日に続き、MILLENCOLIN 2連発です。私自体、昨日語っていた高速SWEDEN旧御三家で、もっとも思い入れが無いような感じがしてた、MILLENCOLINなのですが、色々と旧作から聴いていたら、やっぱこの2nd.も紹介したくなりました。というか、ヒヨコがかわいいので、ぜひ私のブログにもいてほしいので、ジャケを載せたかっただけかもしれませんが、そんなこと言いつつも、初期~中期の高速時代において、一般的に、かなり人気の高い作品が、この"Life On Plate"のように感じますが、明るめで、アップテンポの曲が多いこのアルバムは、非常に現代的なメロディック・ハードコア/ポップ・パンク的作風で、それも理解できるような気がします。
そんなわけで、昨日に続き、MILLENCOLIN 、'95年リリースの2nd.アルバム"Life On Plate"です。国内盤は、やはりビクターからで、CDEP"Skauch"がボートラで収録されていました。

1st.のような全面的に泣きといった部分が、幾分抑えられ、前述したように明るめのトーンの曲が多く、ポップさも増し、現代のアメリカのポップ系のメロディック・ハードコアの趣すら感じます。とは言うものの、まだこの頃は、高速感もバリバリ感じますし、高速ナンバーも多く、"Olympic"や"Friend 'till The End"のような、1st.を踏襲した、泣きのメロディック・ハード・ナンバーも健在です。またスカ・フレーバーなナンバーも、かなり疾走感を感じたりする勢いもあるので、曲調的や、音楽性の面で進歩を感じさせつつも、パンキッシュなスピード感は備えているといった、非常にバランスが良い作品だと思います。また明るい曲の中でも、サビや、所々に、ツボをくすぐる泣きメロも覗いたりするので、そういったメロの良さも実感できます。昨日も言いましたが、このバンドは本当に当時のSWEDENのバンドでは、洗練されている曲や、センスを持ったバンドだと思います。アメリカ・ナイズという表現が良いか、悪いかは分かりませんが、もうこのアルバムに至っては、なんかモッサリした発音のボーカルまでも、垢抜けた感じがして、本当にサッパリしたアメリカのメロディック・ハードコアのバンドのような印象を受けます。

以降、'97年の次作、"For Monkeys"では、さらにポップ感が増し、スピード感が少し減退して、'99年リリースの初期からのCDSのコンピレーション、"The Melancholy Cliiection"をリリースした、翌'00年リリースの"Pennybridge Pioneers"では、そのジャケット同様、全ての面において、彼らの方向転換が見られ、初期からのファンには、その評価の分かれていくところではないかと思います。

表ジャケのお皿の上のヒヨコは、裏ジャケの猫だか狼に食われちゃうのかと、なんだか心配したのですが、"For Monkeys"のCDをのけると、中に登場しています。思えば、このヒヨコを前面に見かけなくなったあたりから、MILLENCOLINも方向性が変わってきたのかなという感じがしますが、そのサウンドと同様に、やはり初期のキッチュなイラストのジャケのほうが、好きだったりします。ヒヨコかわいいよ、ヒヨコ。

MILLENCOLIN Official http://www.millencolin.com/
MILLENCOLIN MySpace http://www.myspace.com/millencolin
MILLENCOLIN -TINY TUNES-


何の前触れもなく、突如はじめるSWEDENの旅。とりあえず、なんだか長くなるかもしれませんが、高速メロディック・ファンには、圧倒的に人気の高いバンドも多い、'90年代のSWEDENのバンドについて、メジャー、マイナー、新旧織り交ぜつつ、語りたいなとかとか思っています。まずは、このMILLENCOLINから。
今でこそSWEDENと言えば、ADHESIVEとか、VENEREAとかもキちゃってるみたいですが、私なんかの世代では、SWEDEN高速御三家といえば、先にここでもご紹介した、NO FUN AT ALL、SATANIC SURFERSと、このMILLENCOLINだったりします。現在、NO FUN AT ALLはまぁ、アレだし、SATANIC SURFERSは解散しちゃってるわけですが、このMILLENCOLINは健在で、つい先頃も、ニューアルバム "Machine 15"をリリースしたばかりだし、まぁ、結構なメジャーなバンドになってしまってます。もっとも、その高速感は、初期とは全くと言ってよいほど、変わってしまっているのが少し残念ですが、初期からポップ性といったものは、多分に持っているバンドだったと思うので、そういう音楽性の変遷も理解はできるような気がします。

MILLENCOLINは1992年に、CHARLES HÅRFAGER、SEIGMENN、KUNG PUNGという、3つのバンドで活動していたメンバーを中心に結成され、同年に"Goofy"というデモ・テープを制作。翌'93年に"Melack"というデモ・テープを制作します。デモ・テープや、キャリア以前の3バンドの音源は、彼らの旧サイトで数曲聴くことができます。また、"Melack"は"Signed For Life" という、NO FUN AT ALLなどのBURNING HEARTのバンドが、同レーベルと契約する以前の音源を集めたコンピレーションで、CD化もされましたが、Ppeacemakerという、そのアルバム以外、私も持っていないようなレーベルなので、現在は入手ができるか分かりません。なんだか貧相といってもいいようなジャケだったりするので、中古レコード店とかのワゴンなんかに入ってる感じはします。
そして、バンドはBURNING HEARTと契約し、CDEP"Use Your Nose"をリリース。デモに収録されている曲も、数曲リテイクされています。この頃はまだ、サウンド・プロデュースも、少しモッサリした感じはしますが、この頃から既に、後のブレイクを予感させる、高速からスカ・テイストな曲まで、曲自体は随分とポップで、洗練された感じがします。続く'94年のCDEP"Skauch"では、色んな面で少し洗練されたといったサウンドで、DESCENDENTSのカバーなどもプレイしています。そして、"Skauch"から数ヶ月の後、この1st.full-length"Tiny Tunes"をリリースします。
この、"Tiny Tunes"は、米国などでもEPITAPHを通じて流通され、現在の彼らの世界進出の足がかりにもなった作品ですが、タイトルとジャケが"LOONY TUNES"に似てるとかなんとか、ワーナーが難癖をつけてきたため、アート・ワークが、初版の裏ジャケのバナナピストルを表にして、タイトルを変更することを余儀なくされました。なので、現在のタイトルは"Same Old Tunes"です。一応、私の所有しているものは、画像のオリジナル・ジャケのBURNING HEART盤で12曲入りのものですが、ビクター国内盤には、 "Use Your Nose"も収録されていると思います、多分。でも、なんかジャケはバナナピストルのほうがイカすなぁ、か思ったりもします。なぜかDICKIESを思い出すオジサン。
とまぁ、少し余計なケチのついちゃった1st.アルバムになってしまいましたが、作品的にはケチをつけることができない、'90s SWEDEN Melodic Hardcoreの良作にして、泣きの傑作です。
この作品では、サウンド・プロデュースなども格段に進歩を見せ、ある種アメリカ・ナイズされているといってもいい、彼らの作風は、NO FUN AT ALLとはまた違った意味での洗練を感じさせ、この時点で既にMelodic Hardcoreの世界の土俵に登れるといった、音楽性やアプローチに、当時のSWEDENのバンドでも頭一つリードしているという、センスを感じさせてくれます。ボーカルだけはモッサリしてると思いますが、そこが味でしょうか。オープニングの"Mr.Clean"のような、哀愁炸裂の高速ナンバーが多く含まれ、彼らの泣きメロ高速ナンバーは、非常にカッコ良いモノが多いです。3曲目の"Disney Time"は"Hardcore For The Masses Vol.2"で、この曲の別バージョンを聴いたのが、MILLENCOLINとの初めての出会いですが、ドラマチックで意表を突く展開、THE JAMを彷彿とさせるカッコいいギター・リフでフックをかける、このナンバー、このバンドに、ものすごく新しく斬新な印象を受けました。また高速ナンバーと同様に、スカ・アプローチのナンバーも、楽曲的にも、かなり本格的にスカを消化しているといった感じで、そういった意味でも、アプローチ全てが当時のSWEDENでも、NO FUN AT ALLと同様に、世界基準を満たしているバンドであると思います。   

なんだかMILLENCOLINの、この頃のヤツは今聴くとホント良いですね。やはり'90年代のSWEDENのバンドには、昨今の高速系に無い、独特の味わいというものがありますね。どんなに洗練されようが、アメリカナイズされようが、当然の如く、このMILLENCOLINにも、その味わいといったものを感じます。
なんかいいので、明日もやっちゃうか、MILLENCOLIN。とそんな感じで、SWEDENの旅は、紹介するバンドの高速具合に反して、のんびり、そして、ガッツリと、各駅停車でやっていきます。出発進行!!

MILLENCOLIN Official http://www.millencolin.com/
MILLENCOLIN MySpace http://www.myspace.com/millencolin

THE ABS -WOP BOP A LOO BOP… A COUGH, WHEEZE, FART!-
ABS -WOP BOP

日本のパンク・ファンの中で、いったいどれくらいの人が、このTHE ABSの廃盤となった作品が聴けるということの喜びに、狂喜乱舞したり、感涙に咽び泣いたでしょうか。かくいう、私も、その中の一人として、多くの人がそうであろうことを、大いに期待するところですが、それはもしかすると大きな勘違いで、国内盤仕様で出すほうも狂っているなら、あまつさえリリース前から、この作品を2008年のベスト・アルバムの上位に放り込もうとしちゃってる、ここにいるキ○ガイとかは、他人さまから見れば、実は非常に滑稽で、そんな人、日本に数えるほどしかいないよって、ツっ込まれちゃったり、ABSとか知らねぇし聴かねぇよとかって、言われちゃったりすると、オジサンは悲しい気持になってしまうのですが、このABSの"Wop Bop A Loo Bop... A Cough Wheeze Fart!"。この作品のリリース自体、そして現代おいて、この音源の存在自体が、すでに神々しいまでの、輝きを放ち、熱いパンク魂の飛沫をまき散らし、全ての日本のパンクスの...いや、間違えた、私の魂の熱望に見事応えた、意義ある一枚というか、ダブル・ディスクであるとご理解いただきたい所存です。

以前、ここでもレビューした、1st.アルバム"Mentalenema"は当然のごとく、夢にまで見た2nd."Nail It Down"、入手など常に絶望的な1st.7inch"Grease Your Ralph"のB面、12inch"Turbosphinct"さえも収録な上に、ファンジンの付録7inchの曲までも収録し、あまつさえ、JOHN PEEL SESSIONの音源や、未発表LIVE音源までもが、これでもかと叩き込まれたばかりか、WATERSLIDE RECORDS/BOSS TUNEAGE JAPANのオーナーのライナーに、BAZ(Vo./G.)自身による、ナニのデカさを誇示する、素晴らしいインチキBioに、帯までが付いた国内盤、嗚呼、鼻血も出そうな入魂の2枚組。
とは言いつつも、1st.7inch"Grease Your Ralph"からは、"Shift..."のみで、ファンジン付録の"Face The Facts"の"Clinkers In My Clefts"は、LIVE音源のみなのですか?"Underground Rockers"に収録されていた、"Fear Is The Key"と"Englebert Humperdrink's Racing Pigeon"の別バージョンが入ってないではないですか!?と、網羅というには、少し納得のいかないところがあるのですが、何とかしてほしいです。THE ABSの全てが手に入れたいです。何度だって付き合いますし、金も落としますから、無理を承知でお願いしたい、ザ・レジェンド・オブ・コンプリートTHE ABSとかって出してください。ここまで音源を集めていながら、収録されてないバージョンや、曲が少しでもあるという、理由が聞きたいです(半泣)メンバーがマスターとか持ってなかったのでしょうか、酔っ払いだから。

気を取り直して解説。PEEL SESSIONの音源から始まる一枚目。貴重音源な上、音質自体も非常にクリアで、演奏も素晴らしく、仰る通り、PEEL SESSIONの音源にハズレはありません。
そして5~12は、ここでも以前取り上げた、パンクの名盤、1st."Mentalenema"。オリジナルを持っていても、何度聴いても素晴らしいアルバムです。未聴の方はこの音源を聴くためだけでも、今回のリイシューを入手する価値は十分にあります。初期THE ABSの魅力、そしてパンクの醍醐味の詰まった作品です。
続く、13~16は、私も初めて聴いた12inch"Turbosphinct"の全4曲。カッコいいです。いや、本当に。スピーディーな曲が多く、少し荒っぽさのようなモノも見え、1st.にも匹敵する、パンクを感じ、シビれました。
17は、1st.7inchの、ディレイ・ギターに、ベース・ラインもスリリングな味わいといったB面収録曲。
18は、一生めぐり合うことなど不可能であろうとさえ思われた、Sniffin Rock Magazineというファンジンのおまけ7inchの曲です。神様ありがとう。パンク的な刻み疾走感がたまりません。
19、20は未発表のLIVE音源2連発。ウェスタンでカントリーな大人の遊び心の19曲目。初期パンクの衝動を感じさせる20曲目。
そして、Disc-2。もう、幻であり、悲願の2nd.アルバム、"Nail It Down"。CDのみの収録曲であった曲も含み、その全12曲を網羅。この音源からベーシストが、チェンジしてるらしく、ビジー・ベースには違いないのですが、少し丸い音で、初期の作品のように、前面で引っ張りまくる感じではありません。もっとも、この2nd.アルバムからは、ライナーにも書かれてあるとおり、大人になったサウンドといった趣で、少し落ち着いた感があるので、そういった意味では、しっくりくると思います。ABS解散後のメンバーのキャリアとなる、Dr.BISONの影も見え隠れしています。しかし、BISONほど、渋い感じはなく、心地よい疾走感といったナンバーや、哀愁を感じさせつつも、明るめの曲調も多いです。また、圧倒的な高速感といったものが、抑えられている分、余計にその深い味わいのボーカルが、メロディーとともに全面に押し出され、非常に印象に残ります。10曲目のような大人のナンバーでは、その歌唱の魅力とテクニックが、いかんなく発揮されています。高速感を抑えていると言いつつも、4曲目や、8曲目のような、彼ら独特の高速アプローチもあるので、曲調も随分とバラエティーに富んでおり、彼らの懐の深さといったようなものも垣間見れます。パンクのイメージを部分的に踏襲しつつも、よりUKメロディックを意識させる仕上がりになっている作品であると思います。4曲目、"Englebert Humperdrink's Racing Pigeon"の途中少し落とすアレンジや、ギターの被せ方など、工夫もみられるのですが、やはり、この曲に関しては、"Underground Rockers"に収録されているバージョンが、ストレートかつ圧倒的高速感を誇っていると思うので、かなりバージョンの違うこの曲を、多くの人に聴き比べていただくためにも、収録していただきたかったところではあります。
そして、アップ・テンポな13曲目からラスト、20曲目までは、LIVE音源なのですが、完成度の高い未発表曲も多く、なにかとコンディションの良い音源なので、ファンとしては、実に最後まで、楽しませていただける作品だと思います。

ライナー最後のG○Nは、当然、アレですよね。もう、どこまで、WATERSLIDE RECORDS/BOSS TUNEAGE JAPANは、私の胸中を察してくれるのかと、失禁してしまいそうです。同人誌のマンガのようなダメアニメイラストの、ジャケのアナログ盤をターン・テーブルに久々に乗せようとしましたが、そういうことなら、御馳走は少し後にしましょう。
そう言えば、ONE CAR PILE-UPすら、廃盤になってしまったらしく、またもCDを買い逃してしまった私。 ONE CAR PILE-UPも国内盤でお願いしたいですorz

THE ABS、Peel Session http://rareindie.blogspot.com/2007/09/abs-peel-session.html


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