High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
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NO USE FOR A NAME -THE DAILY GRIND-
Daily GrindDaily Grind

No Use for a Name


NO USE FOR NAMEは、1987年カリフォルニアで結成され、今もメロディック・ハードコア界で、圧倒的な人気と支持を誇る、まさに現在のシーンの中核ともいえるベテランバンドです。
ここを閲覧していただいてる方も、NO USE FOR NAMEの大ファンであるという方も非常に多いのは、想像に難くありません。私も好きなバンドのひとつだったりします。
しかしながら、私のNO USE FOR NAMEのデビュー当時の印象は、決して好ましいものではありませんでした。本来ならば、ここはひとつ若い皆さんに迎合して、ボクも大好きNO USE FOR NAMEと、諸手をあげて賛美たてまつりたいところですが、どうにも私のアマノジャク的パンクスの本質がそれをよしとしません。
と、ここからはまた、いつものごとく、独自の理論を展開していきますが、NO USE FOR NAMEを特別な存在として、支持している方には、多少ストレスの溜まる表現などもあるかもしれませんが、そんな方も怒らずに最後まで、お付き合いください。

そもそも、私のNO USE FOR NAMEとのはじめての出会いは、'90年リリースの1st.アルバム"Incognito"でした。大半の若い方は、2001年にFat Wreck Chordsより、2nd.アルバム"Don't Miss the Train"とともに、再リリースされた、この"Incognito"をFAT以前のキャリアを好ましく受け取れる、ファン垂涎のアイテムとして、待望のリリースだったと思います。しかし、NEW REDARCHIVESから、当時新譜としてリリースされた"Incognito"の私の印象は、もうダメダメでした。あぁ、もう、なんかメタルです。今でこそ、メタリックなパンクバンドというと、聞こえがすごく良いのですが、当時の彼らの場合、なんか「メタルっぽいパンクバンド」です。それはSTRUNG OUTのような、エッジの効いた、近代的メタリック・サウンドなどではなく、なんかハードロックがメタルへと変わっていく的な、もうパンクだかもわかんないような、むしろ、「ちょっとパンキッシュなメタルバンド」です。まだ血気盛んなパンクス丸出し人生を送っていた、いろいろと無分別の当時の私が、そんなNO USE FOR NAMEを許せるわけもなく、もうそれは、メタルがポリスのカバーとかやってんじゃねぇよぐらいの勢いで、一発で彼らのことが、嫌いになれました。以降"Incognito"は、うず高く積み上げられた、マイ屍コレクションの中に埋もれていく事になります。レーベルがNEW REDARCHIVESということもあり、'92年リリースの"Don't Miss the Train"も、レーベル買いというヤツで、性懲りも無く買うのですが、このアルバムも取り立てて、どう、といった印象もなく、まぁ、少しはマシになったんじゃね?的な、素人パンク評論家っぷりで、捨て置いてたりしました。今聞くと、タイトル曲など、今後の進化への片鱗を垣間見せる、佳曲もかなり含まれるのですが、当時の私は、それを補って余りあるほど、彼らのことが嫌いでした。そんな私が、考えを180度改めさせられ、NO USE FOR NAMEに驚異の進化を見せつけられたアルバムが、この"The Daily Grind"です。

'93年にFat Wreck Chordsより、リリースされたこの3rd.アルバム"The Daily Grind"は、本当に衝撃的でした。まず、一曲目"Until It's Gone"、そのイントロだけを聴くと、お、またかとか思ったりもしたのですが、メロディー、アレンジともに、以前とは格段に、高い完成度を誇っていました。それも、元々持ち合わせていたスピード感はそのままにです。そして以降6曲目まで、次々と間髪をいれず、矢継ぎ早に繰り出されていく、ハイスピードナンバーの数々、そして、トドメのごとく、叩きつけられるタイトル曲"The Daily Grind"。その全てが哀愁で作られたような、このミディアムナンバーは、メロディアスで魅力的なメロディーラインを、次々と作り上げていく、現在のNO USE FOR NAMEの活躍を、充分に予感させるものでした。そしてダメ押しの、明日へと繋がる高速ラストチューン。コレはもう一度きかねば、ということになります。で、ヘビーローテーション。僅か一年で、どうしてこれだけの進化を見せたのかは、知る由もないのですが、彼らはこのアルバムで、「ちょっとパンキッシュなメタルバンド」から、「メロディック・ハードコア・パンクバンド」に見事に変貌して見せたのです。そのソング・ライティングは、別の人格が憑依したかのごとく、メロディアスに完成度を高め、そのメロディアスな楽曲を、男臭く歌い上げる、Tony Slyのボーカルもやはり進化していました。もうそれは、今まで辛く当たってきた、ロッテンマイヤーな私の手を離れ、アルムの野山を駆け回るハイジのごとくとでも言えばいでしょうか。なんかもう、こうクララが立った上に、100メートルを12秒台で激走している感じです。そして、私のNO USE FOR NAMEへの認識は、これまでとは全く別の、評価と期待に豹変しました。

今聞くと、この"The Daily Grind"は、STRUNG OUTなど以上に、メタリックな印象を受けるのですが、それは、私が"Incognito"に感じたメタルっぽさではなく、明らかに、メロディック・ハードコアの持つ、カッコいいメタリックさだと思います。そして、彼らは次作、"Leche Con Carne"で、そのメタリックさすら排除した、パンクのスピード感を伴って、メロディック・ハードコアの真骨頂とも言える、サウンドとスタイルを展開していきます。
NO USE FOR A NAMEは、その変貌過程の一時期においては、他のどのバンドよりも、メタリックであったと私は思っています。しかしその、類まれなるメロディー・メーカーとしてのセンスを、十二分に発揮し、パンクの価値観、スピード感をその手に収めた、現在のNO USE FOR A NAMEを、パンクを知っている人で、メタリックと表現する人は、まさに皆無に等しいと思います。

メタルをも吸収し、パンクへと昇華させるSTRUNG OUT。かたや、メタリックさを排除し、メロデイーを極めるNO USE FOR A NAME。以前にもお話した、パンクの細分化、多様化は、この現代メロディック・ハードコアの中核を成す、両バンドに、全く違った進化を促したのではないかと思います。そういった意味でも、昨今、巷でよく目にするNO USE FOR A NAME派であるとか、STRUNG OUT派であるとかいうお話も、充分に理解できるお話なのだなと、改めて納得してしまいます。

NO USE FOR A NAME MySpace http://www.myspace.com/nouseforaname
Fat Wreck Chords http://www.fatwreck.com/public_area/
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