High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ENGRAVE -UNWARNED-


ジャパニーズ・サムライ・パンク。私が、彼らを形容するとしたら、こう形容します。ここ日本に於いて、真のPUNKの精神と、真のD.I.Y.、インディペンデントの精神を貫き通し、自らの進むべき道を突き進む、数少ないバンドの一つ、そしてそのPUNKの精神の具現のようなバンドが、このENGRAVEではないかと思います。彼らのゆるぎない精神と行動力は、まさに日本人が、そして若い世代が忘れかけた、日本の誇り高きサムライの心なのではないでしょうか。

PENNYWISE、BAD RELIGIONといったバンドに影響を受け、'90s西海岸直系のサウンドを携え、1996年に福島県は会津若松で結成されたENGRAVE。'98年にEP"Over Turn"、'00年にEP"Deep Green Song"をリリース。そして、'02年に1st.Full-length"Your Share Of It"をリリースするわけですが、この1st.アルバムのレコーディングにおけるエピソードが、ENGRAVEというバンド、そしてDr.&Vo.のKoichiroという人間の凄さを物語っています。
そのサウンドへのあくなき拘りは、そして本物の追及は、彼らが敬愛するPENNYWISEがオーナーを務める、STALL#2スタジオでレコーディングし、Darian Rundallにプロデュースしてもらうということでした。メールでコンタクトを取り、一旦はスタジオを抑えることができた彼らでしたが、直前にドタキャンをくらってしまいます。普通なら、ここで諦めるか、待つかといった選択肢が、きっと常識なのでしょうが、本物のパンクスはやることのケタが違います。Koichiroは単身、アメリカに渡り、右も左もわからぬ異国の地を、STALL#2スタジオを探し求め、そして探し当て、ついにDarian Rundallにアポなしで、突貫です。そして、その夢を現実のものとし、また、PENNYWISEの地元で行ったLIVEには、PENNYWISE本人の前でプレイし、PENNYWISEのFletcher Draggeが飛び入りという、豪華な褒美までついて、初のフル・アルバムを完成させます。そして、'03年、今度はDarianを日本に招き、レコーディングしたEP、"Vote People"をリリース。その後、レコーディング直前にベーシストの脱退という、アクシデントに見舞われますが、歩みを止めないバンドは、再びSTALL#2に乗り込み、'07年に、この2nd.full、"Unwarned"を完成させます。

ベーシスト不在で、Koichiroと、Atsushi、Masamiの3人のメンバーでレコーディングに強硬突入した、本作"Unwarned"。そのベースを、PENNYWISEのRandy Bradburyもプレイし、Fly☆81のAKILAがサポート、といった形をとり、そこにメンバー不在の迷いや、焦りなどは微塵も感じさせず、何一つ変わることなく、いや、むしろさらにパワー・アップしたともいえる、逞しい、骨太な、パンク・サウンドを展開した、シンプルかつメロディアスな、スピード感の溢れる作品に仕上げています。
時代を憂い、明日を憂い、国を憂い、争いを憂い、そして自問自答を繰り返す、ストイックでハードなリリックを、深く、太い歌声で、叙情的なメロディーを、アグレッシヴなスピード感に乗せ、叩き出すパンク・ロック、その初期からブレを感じることのないスタイルは、決して錆びることの無い、デカい帯刀として、切れ味鋭く、3人のサムライたち、ENGRAVEの懐に収められています。その名刀で、斬って、斬りまくる、18分強、パンクです。

私事ですが、日本のバンドのコンピレーションをリリースするにあたり、DOUBLE BOGYS、BEYONDS、VALVE DRIVEといった、独特の価値観と、今の若いバンドが持ち得ていない、経験や考え方を有している、美しいとさえ形容してもいい、力強い姿を、今尚、見せてくれるバンドたちと、同様の意味で、どのような形であれ、このENGRAVEにも、ぜひ参加してもらいたいと考えていました。そして、このアルバムから、曲を提供していただくことになりました。
私に、このアルバムと、所有していなかった"Deep Green Song"を、送っていただいた荷物に添えられた、非常に達筆で、折り目の正しい言葉で綴られた、一通の便箋に、Koichiro Hiraideという人物の、その真っ直ぐな人と成りを見るようで、こういったことも、今の人たちが忘れている、そして彼よりも、多く年を重ねている私ですら、忘れがちな大事なものを持っている、思ったとおりの人物なのだなと、感動させていただきました。

今の日本のバンドをやっている方で、どれだけの人間が、彼と同じように、揺ぎない精神を持って、何の躊躇いもなく、夢を実現させるため、思ったことをその行動に移せるでしょうか?
Koichiroが敬愛する、故筑紫哲也氏の、全ては自分の目で見、耳で聞く、その事こそが、ジャーナリズムの本質であるという、その姿勢も、彼が若き日に、PENNYWISEのメッセージをダイレクトに受け止めたように、また、ダイレクトに受け止め、彼はそれを体現しているのかもしれません。

ENGRAVE MySpace http://www.myspace.com/engrave

スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
マネと言われようが、真の通ったこの音。
糞ジャップがやってるのが感動的ですね。
雰囲気からして「メロコア」大好きこんなの。
もっと日本中で売って頂きたい
2008/11/20(木) 22:11:56 | URL | ピ #-[ 編集]
>ピさん
彼らは、本物の音を出す、本物のパンクバンドだと思います。
むしろ日本人こそ、彼らのサウンドを聴いて欲しいと思います。
2008/11/21(金) 01:17:38 | URL | Ku-ge #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。