High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
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MISPLACE -CADA VEZ MÁS FUERTE-
Misplace japan

彼らの音源を最初に手にしたのは、昨年の9月頃だったでしょうか。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDSの、海外の交渉の大部分を手伝ってくれている、当時はただの友人であったmamoru君から、別に大したことも何もしてあげてもいないのに、日頃のお礼との名目で、彼らのCDEP"MUNDO DE IGUALES"を送って頂きました。おそらく、この時点で彼からMISPLACEを頂いてなければ、未だにこのバンドの作品を聴くことすら定かではなかったです、正直。
その頃はレーベルを始めることに、まだ漠然とノープランに事を進めていた頃でしょうか。当然如く、彼らのリリースなど夢にも考えておらず、珍しいコレクションで、しかもタダで、嬉しいな、mamoruくんありがとう、くらいなもんでした。しかし、そこから、彼ら、MISPLACEの私ヘの怒涛のアプローチが始まります。
今思い返せば、その彼らの初期のEPは魅力的な部分はありましたが、私の思うところのレーベルのコンセプトとは、かなり違う印象で、その最たるものは、高速感の不足だったかもしれません。レーベルを始めて、しかもすぐの時期に、母国語で、かなり独特のアプローチを持った、全体的にマニアックともとれるその音楽性は、私の当面のリリースの計画には全くと言っていいほど無いものでした。
しかし、その後、彼らが最新のフルアルバムを仕上げたとのことで、私にコンタクトを取ってきてくれました。本人、そしてmamoru君からは当然の如く、またそれ以外の方向からも、なんか八方手を尽くした感じで、なぜに、まだ出来上がりもしてない私のレーベルにそこまでするのだろうと思うほどにでした。
しかし、その時に視聴した、彼らのサウンドは、"MUNDO DE IGUALES"という作品から、一歩も、二歩も歩みを進めた、また、当初、高速という概念からは遠いと思っていたこと、それを充分に補って、その高速感すら備えていました。それがこの本作、"CADA VEZ MÁS FUERTE"です。
そのサウンド面での全ての個性と、自由なアプローチは、マニアックだなとは今も思いますが、それは非常に面白いと感じたし、また、彼ら自身の余りの熱意というか、異常(笑)なまでの、私のレーベルへの固執と、日本発売への執着というか、なんかそんなものに押しまくられて、というか、やる気満々って最高だよねとかって、で、なんか、「いいよ」って言っちゃった、という、最近では、皆さんも充分にご理解いただけてるかもしれない、私の軽さと、無計画さと、無軌道さの発端といったものは、ここにあるのかもしれません。
とは言いつつも、ちゃんとリリースはするので、少し、時間をくれないか?また、ある程度レーベルとして軌道に乗った時期に、こういった側面もあるのだよ的なリリースはどうでしょう?みたいな、結構私としてはちゃんとした、ご利用は計画的に的な提案はしてみたつもりでした。そして、「OKわかった」と言った彼らは、実は何もわかっちゃあいなかったのでした。
もう、契約すると言ったそばから、自身のMySpaceで告知。その数日後には6月に日本でリリースするぜ、ときましたよ。いや、誰もそんなこと言ってねぇし。つか発売月まで決めちゃったのね。まぁ、天然なのか、計算なのか、それすら意見を聞く暇を失うほど、そこからの彼らの行動は、実に自由で、勝手で、パンクでした。でも、まぁ、パンクだからしょうがないよねとか、思ってしまうこちらのバカのいいかげんさも相まって、ものの見事に彼らは、彼らの計画通り、6月に日本リリースを勝ちとったのでした。めでたし、めでたし。で、私の計画は?って、まぁ、最初からあってないようなものだから。

MISPLACE、スペイン出身。Bass/Héctor Monje (エクトル・モンヘ)、Vocal/Álvaro de Pablo (アルバロ・デ・パブロ)、Drums/Miguel Díez (ミゲル・ディエス)、Guitar/Javier de Lagos (ハビエル・デ・ラゴス)、Guitar/Alejandro Jiménez (アレハンドロ・ヒメネス-アレックス)。2005年にミゲルとアレックスを中心に結成。2006年にレコーディングされた6曲は、FRAGMENT MUSICより、2007年にCDEP"MUNDO DE IGUALES"として初のスタジオ作品としてリリース。その後、国内でのLIVE、欧州のツアーなどを重ねた彼らは、2008年に本作のためのレコーディングを開始。スペインでは、2009年の1月にFRAGMENT MUSICより、初のフルレングス・アルバム、本作"CADA VEZ MÁS FUERTE"をリリース。本作では、前作であるCDEPから、大幅にスピード感を増し、ストロングさを増幅した、骨太のメロディック・サウンドへと変貌を遂げ、ストロング・スタイルのメロディック・ハードコアという、スタイルを確立しています。

彼らのそのサウンドはストロングにしてメロディアス。母国語を巻き舌で捲し立る、力強く叩きつけるハードなアプローチは、非常に男臭さを持った、骨太のパンク・サウンドであると思います。時にストレートにメロディック・ハードに突っ走るサウンドを持った、メロディック・ハードコア的な楽曲は、今回の作品から導入されたともいえる部分で、その初期から大幅にスピード感を増幅させて、彼らのサウンドに全体的にある種のキャッチーさが備わった部分でもあり、いわゆる近代メロディック・シ-ンへの歩み寄りや、色気といったものが感じられます。
逆にパーカッシヴに自由奔放なアプローチの、初期を踏襲しつつも、明らかに完成度とキャッチーさを増した、彼らの最も得意であろう、確立されつつある部分も、全編に渡り全開で展開され、彼らの音楽性の個性の突出に、その母国語とともに、大きな役割を果たしているのではないでしょうか。本来、既成概念的に最もポピュラーなパンクのリズムは、タテで取るのが主流だと思いますが、彼らに関しては、タテ、ヨコ半々といったところでしょうか。私のようなパンクの既成概念に捉われた、ある程度の年齢をいった人間の耳には、このヨコノリのアプローチが斬新に聞えるわけですね。なんか昔のマンチェスターとかのバンドを、パンクっぽくしたものにはお目にかかっても、それをハードコアにしたようなサウンドといったものを、世界や了見の狭い私は、耳にする機会などがなく、このMISPLACEというバンドの、そういった部分が、とてもアヴァンギャルドで面白いなといったことが、最も興味を惹かれた部分だと思います。
きっと今の若い方たちの耳には、プログレッシヴという概念は、多分にこの感覚ではないのでしょうけど、私にとってはこのMISPLACEも充分に、アヴァンギャルドだなとか、プログレッシヴだなとか感じるわけです。
余談の上、音楽性もほど遠いですが、ことパンクという括りからする、感覚だけのお話です。私がその昔、THE STRANGLERSを初めて聴いた時に、こんなパンクもあるのだなという衝撃を受けました。そしてそれは紛れもなく強烈なパンクでした。当時、それが私にとって、最もアヴァンギャルドでプログレッシヴなパンク・サウンドでした。
近代に於いて、様々な音楽性を耳にする昨今、STRANGLERSほどの衝撃は受けませんが、このMISPLACEにしても、こんなハードコアの形があるんだなという、興味が湧きました。そしてそれは、やはり紛れもなくパンクであるという印象ですし。
そういった印象や感覚の部分に於いて、今の若い方たちが、どういった印象や感覚で捉えていただくのかという、リアクションへの興味本位の部分が、彼らの国内盤のリリースに起因するところかもしれません。

私のような年寄りから見た、彼らの個性的なセンスは、サウンドだけにも留まらず、そのアートワークにも窺え、ジャケットは欧州盤は男性のフォトで、我が国内盤のほうは、彼らがこの日本盤のためにデザインしてくれた、欧州盤と対ともいえる女性のスクリーミングをあしらったものになっています。このデザインもらった時、すごくいいな思いました。というか、これだけでも国内盤を出す意味あるんじゃないかとか思うくらいに。まぁ、振り回されるだけ、振り回されましたが、今は彼らの作品を、国内盤でリリースできることを、すごく良かったなと思っています。
そんなMISPLACEの初のフルレングスにして、初の日本国内盤、CADA VEZ MÁS FUERTE (カダ・ベス・マス・フエルテ)。そのタイトルの意味するところは「だんだん強くなる」。そのタイトル通りにMISPLACEは、これからも力強さを増して、さらに自由奔放に前に進んでいくのでしょう。


2009.6.8. HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS Ku-ge

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