High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
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NOISE CASPER -NOD OUT IN ZEST-


"明るくないメロコアをやろう" RUFIO、NO USE FOR A NAMEといったバンドに影響を受け、Yuta(Guitar&Vocal)、Ken(Guitar)、Kei(Bass)、Chiba(Drums)の現在も続くメンバー4人により、2007年5月に東京で結成されたNOISE CASPER。町田を拠点に都内各地を中心にライブ活動を続けている。同年8月に2曲入りの1st.デモ、2008年1月に2曲入りの2nd.デモ、同年8月に3曲入りのデモをリリース。2009年4月にコンピレーション"High-Speed-Flower Vol.1"に新曲"Trigger"で参加。
そして、2009年12月9日、我がHIGH-SPEED-FLOWER RECORDSが手がける国内アーテイストの単独作品第一弾として、彼らの初のフルレングスとなる、1st.アルバム、この"NOD OUT IN ZEST"がリリースされることとなる。

彼ら、NOISE CASPERとの出会いは、去年の秋頃でしょうか。私のレーベルの第一弾のリリースでもあるコンピレーション、"High-Speed-Flower Vol.1"に収録するための日本の個性的で魅力的なバンドを探しているときでした。
海外のバンドに比肩しうる、日本の良質で高速でメロディアスで個性的なパンクバンドの数々、それらを洋楽中心であろう現在のメロディック・ハードコア等の日本のリスナーに、今一度国内に目を向けてもらい、日本のパンクの存在の認識、そして日本のメロディック・パンクの意義の再構築を図り、日本のバンドのリリースを少しばかりでも手助けしていこうと、それが私がこのレーベルを立ち上げた、元々の動機であり、発端だったのかもしれません。
そして、それをよりインパクトを持った形で紹介する方法を考えたものが、日本のバンドのみの国内最高速メロディックのコンピレーションを目指した既作、"High-Speed-Flower Vol.1 -The rising sun with which emotion begin to overflow-"であります。
既に私自身がイメージし、収録を決めていた、圧倒的な個性やスタンス、そして実力の伴った良質さを持ったバンドたちは多くいたました。しかしながら、もっと更なる可能性を秘めた、新人、新鋭を探す作業も同時に行っていました。そんな時に知り合い、そして強く印象に残ったのが、このNOISE CASPERでした。
彼らのMySpaceなどにアップされていた楽曲は、そのサウンドプロデュースはともかく、オリジナリティーの溢れるメロディーライン、なぜか鬱積し、充満したかのようなエネルギー、どことなく無国籍な質感、そして全体から匂うなんともいえない侘び寂び、それらはいわゆる最近の若いメロディック・ハードコアのバンドとはかなり異質に感じられ、しかしそれでいて、メロディック・ハードコアとして成立しているという、なんとも面白い印象だったように思います。当然の如く、それらを非常に興味深く感じた私は、彼らにすぐ声をかけました。

その時点では知る由もなかったことですが、中心的なメンバーで、コンポーザーの一人でもあるYutaは、私のレーベルの本拠地でもある大分県出身で、そういったことでも何か不思議な縁を感じました。それとともに、彼らに対して、非常に身近に聞き覚えた感触だとか、ある種独特の質感を感じていました。
それは、昨今はあまり感じることが無くなり、もしかすると薄れつつあるかもしれない、九州のバンドが持つ特有の匂いのようなものでした。同時期に話をしていた福岡のTHE STRUCTURE OF A NATIONにも、同様の感覚といったものが当てはまっていたように思います。NOISE CASPERは東京のバンドでありながら、そういった気配が見え隠れするのです。
いわゆる、めんたいビートから脈々と続く、九州のバンドや、九州出身のアーティストが持つ、ある種独特の土着性といったものは、その地に住んでいて、それをガキの頃から周りから嗅ぎながら、自分もそこに混じり、慣れ親しんできた人以外には、なんとも説明しづらく、口はばったいものなのかもしれませんが、なんか九州なわけです。泥臭さとか、土臭さとかいった類のモノ。私とは親子ほど年齢が離れている、この2つのバンドにも、なんとなくではあるものの、そのなんとも言えない、同じ種類の匂いを感じ取れたのです。
しかしながら、その両バンドとも、そこは近代メロディック・ハードコアなわけですから、いわゆる近代のサウンドなわけです。が、その近代メロディック・サウンドに、口では説明できないかのような感覚が入り混じり、またあるいは逆に本質的に持っていたものが、新たな感覚で加工され、要素として加わりといった、いずれにしても、それは個性的と言うに他ならない、独特の質感といったものを携えているわけです。

NOISE CASPERを聴いてもらうと、ある人は洋楽っぽいねとい言い、またある人は日本のバンドらしいねと言う。それを客観的に見るなら、総じて無国籍極まるとしか言いようがない。私的には、それは非常に面白く、興味深い現象であったりするわけです。またそこのヒントは前述したような、近代感覚に混じる泥臭さといったものも要素として含まれるんじゃないかなと。

その上、そこにきて、このYutaという男は、最近までNOFX聴いたことがないとか言ってるくせに、RANDOM ORBITSやNO LABELは、ウチなんかがリリースする前から、知っていたり、聴いたことがあったりするという。いや、いや、いや、普通は逆だろ。まあ、そんなおかしな感覚で、変な資質を遺伝子的に持ちながら、好きなように、速い曲しか書けないから、こうなるという。ある意味でかなりAwesomeです。もう、なんか新世代やのうとか思っちゃった。
その昔、私がまだバンドやってる頃、メジャーデビュー直前の初期のMAD CUPSULE MARKETSと一緒することがあって、君らは何聴いてるのん?って聞いたら、メンバーの一人が、STALINとBOØWYしかレコード持ってないとか言ってたし。それでああなるのん?で、そのあとYMOのカバーとかもやっとるし。Awesomeです。もう、なんか新世代やのうとか思っちゃった。
もう、音楽とか、パンクって一体なんなんでしょうねと。当時感じた感覚と、今、Yutaに最近何聴いてんの?とか話してた時っての、感覚や感触や、新世代感が、印象的にとても近いと感じましたね。
あ、それからYuta、あのゾリ井上氏ですら、お前らはかなり変わってる、おかしな感覚や質感を持ってるって言うてたぞ。だが、俺たちは知ってるんだ。それこそが今の近代パンクに於いて希少価値であり、次の扉を開く可能性なんだと。

そう、そんな近代メロウ・メロディック・ハードコアと見せかけて、実はかなり異分子丸出しの無国籍質感、なのにメロディック・ハードコアとして充分に成立してしまって、聴きようによってはかなりキャッチーで、メロウな感性も感じなくはないという、そんな奇跡の資質を持つ、NOISE CASPERというバンドの初のフルアルバムがこの"NOD OUT IN ZEST"なわけですよ。
おまけにもって、高速ブチ飛ばしが売りのウチのレーベルのリリース作品の中でも、全曲ブチ飛ばしてしまってごめんなさい、遅い曲とかが作れないんですとか言ってるのが、このNOISE CASPERなわけですよ。
で、後日そのリベンジを果たすかの如く、アルバム入れないし、ドラムのChibaがLIVEで死ななようにと、ミディアムとか作ってみようぜって録って、エンジニアから「お前らは遅い曲の作り方がわかってねぇ」とダメ出しとかされちゃうのが、このNOISE CASPERなわけですよ。いや、俺はカッチョいいなと思ったけどね。でも、やっぱギターとか高速の曲みたいにカッティングしてるし、やっぱこいつら、クソ変わってるなとは思ったけど。いや、プレ特典に付けた曲なんですけどね。
なんか褒めてるのかすらわかんなくなってますが、彼らに音源もらってからこっち、もしかすると今年一年で最も聴いた作品が、この"NOD OUT IN ZEST"かもしれない。そこには色んなものが感じとれるから。若さと勢いを感じるし、蒼さと泥臭さを感じるし、そして激しさと切なさを感じるし。私自身、本当にとても大好きな作品です。

彼らがこのフルアルバムのために用意したのは、完全な新曲7曲、デモやコンピのリテイク新録を5曲。その新曲の数々は、さらにメロディアスさや、新たなアプローチを加え、決してそのクォリティを落とすことなく、また彼ら本来の魅力や味を損なうことなく。そして、新たに録り直された楽曲の数々は、そのサウンドプロデュースを高め、さらに彼ら自身の成長が窺える、よりタイトでソリッドな印象で新しく生まれ変わっているはずです。
彼らと、より具体的にアルバムの、それもきちんとしたフルレングスのアルバムでと話を始めて、僅か1年そこそこ。敢えて言うなら、全国流通などのアナウンスのために、その音源は7月中には用意していなければいけなかったのだけど、締め切り前には余裕で音源を仕上げてきた彼ら。その間僅か半年足らず。その間7曲の新曲を書き上げ、レコーディングに入り、LIVEをこなし、私のリクエストに、ほぼ完璧にその意思や回答を返してくるというのは、今年一年、アホみたいに突っ走ってきて、完全にレーベルとしての下地といったものは用意できたであろうと自負している私ですら、凌駕する如くの離れ業のように感じてしまいます。しかし私は、その裏にある葛藤や苦労というものを、誰よりもわかっているつもりです。
そんな彼らの熱い想いや、努力と創造の結晶である、このNOISE CASPERの"NOD OUT IN ZEST"を、少しでも多くの人に聴いてもらいたいと思っています。

まあ、それにしてもよく働くな。発売後はツアーに回る予定だし、このアルバムのレコーディング後も、既にレコーディングして2曲録ってるし。一曲は前述のミディアムというかブチ飛ばしじゃないのに挑戦した曲。そしてもう一曲は4月発売予定の"High-Speed-Flower Vol.2 -Soul over the razoredge-に収録の新曲"Liberate me"。もうほんと手がかからなくて助かります。
その上、来年はウチ以外にも2つのコンピに参加も決まってるようで、さらにウチからsplitもリリースしようとか。もう、それらは全て新録だからね。すごいね。つかどれ一つ同じ音源は提供したくないそうだ。この妙な拘りによる無茶さ加減といい、この気が狂ってるほどの足の速さといい、どれもが全くそのとおりであると共感できてしまうという、この困ったレーベルにして、このバンド。
とにもかくにも、新鋭メロディック・ハードコア、NOISE CASPER。私のレーベルのコンセプトである、"徹頭徹尾高速哀愁"、それをいろんな意味で体現してくれているバンドが、このNOISE CASPERだと思います。


2009.12.7. HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS Ku-ge

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