High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
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Anchor -FUEL INJECTION-


西海岸直系とは謳ったものの、よくよく考えてみれば、これまでウチのリリースでそのような感じはこれまでないなとか。ましてや、BAD RELIGINであるとか、PENNYWISEであるとか、その辺りのサウンドってのは、自分的に聴く分には全然いいし、客観的にカッチョいいなぁとかは思ったりするののだけど、取り立ててそれをウチで率先してやるとかいう概念は全くなかった。その辺りのサウンドは他所に任せておけばいいやってのもあるし、また、日本に於いて、この手のサウンドを有していながら、その発展形として、まさに理想の形と言えるバンドは、AGENT MINDだろうという私の主観も手伝ったりもしている。
まあ、嗜好の問題であるが、こと哀愁に関しても、欧州のバンドの持つ暗さや質感を好み、それらの継承さらに発展はもとより、独自の個性でそれを変換していくといった素養を持ったバンドを追う傾向にあると言えるのではないかといったことは、周知の事実なのではないかと思う。また、私は欧州のバンドが持つ、スタイリッシュさとか、そこに時に垣間見えたりもするほんの少しのダサさとかが本来の好みであり、所謂この辺のUS勢にスタイリッシュさを感じることが少ないのも大きな要因かもしれない。
じゃあなんで出すのん?てな話だが、このAnchorというバンドにもスタイリッシュさとかは感じないのだが、お題目の西海岸直系とはいえ、彼らの有するその質感や内包する気質といったものは、Epitaph、FATなどのそれと同じ類のものだとは感じず、むしろNew Red ArcivesやBYOといったレーベルの持つ質感に近いと思っている。それらの有する、ある種独特のマイナー感や、ドス暗さであるとか、逆に内へと向かっちゃいそうな内省的な部分であるとか、実に狭い攻撃範囲と許容範囲であるとか、そういったおかしな部分を、このAnchorというバンドに感じたせいかもしれない。
まあ、Epitaph系なんぞ出す意味が無く、New Red Arcives系こそが必要なのだとか思っちゃうというところが、ウチのレーベルの少しおかしなところかもしれないなとか思いつつ、当然のように反省とかはしない。また、こりゃあ、ちっとも褒めてないように聞こえるかもしれないなとか思っているのだが、そういうのも反省とかはしない。

Anchorは2001年、MIYAZAKI(Vo. & G.)を中心に当時のサーフィン仲間によって東京で結成。それからいくらかの後、現在に続くメンバーであるHATAYAMA(Dr.)、SATOU (B.)が加入。2002年、1st. demo "REAL PUNK GENERATION"をリリース。2005年には初の自主企画を行い150人の動員を記録した。その後、一年間の活動休止期間を経て、GEN (G.)が加入し、2007年に現在に続く4人のメンバーで活動を再開、2nd. demo "NEVER STEREOTYPED"をリリース。近年は今は無きHMV渋谷店でのNO☆GAINと2 MANインストアイベントを開催するなど、独自のスタンスでコンスタントなLIVE活動を続けている。

さて、この"FUEL INJECTION"。過去のデモ、"REAL PUNK GENERATION"、"NEVER STEREOTYPED"からいずれも3曲づつをリテイク、新曲が7曲、それにJOE SOUTHの"GAMES PEOPLE PLAY"のカバーという全14曲。
彼らのテーマとも言うべき"DECISION OF DAYを筆頭に、"REAL PUNK GENERATION"で見せていたストロングでストイックな風合いといったものを持つ、哀愁高速ナンバーは当然の如く収められているが、新しく作られた楽曲では、そういった要素の楽曲もありながら、"NEVER STEREOTYPED"でも見せた速度を殺してストロングさに特化する部分や、また、これまでにはおよそそういった側面を見せていなかった、メロウな部分も取り込んだ、ポップとも呼べる部分も、随所に、または時に楽曲前面に押し出しそれを見せてくれたりもする。それは、"GAMES PEOPLE PLAY"のカバーなどにも如実に見られるが、だれしもが聞き覚えのある楽曲をチョイスしたことなど、より幅広いリスナーを意識しての彼らなりの新しい挑戦であるのかもしれない。

今作では彼ら自身、持ち前の彼らなりのある種独特とも言える「拘り」といったものを、そりゃあもう余計なほどに発揮し、当初の予定よりかなり多くの時間がかかってしまった。なにせどうにもオタク気質だからね、パンクのくせに。それが吉と出ているか凶と出ているかは、受けて側それぞれだと思うのだが、私の予想していた仕上がりとは、大きく違う部分を見せられた気もしている。
私としては、もっと荒削りな部分であるとか、彼等独特の黒いドライヴ感といったものが欲しかった気がするのだが、彼ら曰くのバラエティーに富んだ楽曲は、これまで希薄であったはずのポップな要素といったものを出しつつ、実に丁寧な仕上がりを見せてきたように思う。そこにはきっと彼等が目指し求めるべき道の一つの方向性といったものも見え隠れするのだが、まだまだそれも長き道程の途中であると私自身は受け取っている。
今作で見せたポップへの歩み寄りといったものを、彼等本来の黒さとかパンク感を損なわず共存させ、なおかつ、さらに新しい個性的な武器を持とうとする強い意志や意欲こそが、明日の彼等の新しい道のりではないかなと思っている。それこそが、パンクスはもちろん、それ以外の多くのパンクを意識しないリスナーさえも、振り向かせることができる、強烈な歌や楽曲の魅力に繋がっていくのではなかろうかと。

2011.3.8. HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS Ku-ge

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