High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
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FROM THE TRACKS -THE GREATER DISTANCE-


HIGH-SPEED-FLOWER RECORDSの海外アーティストのリリースとしては実に1年以上ぶりとなる本作。もはや海外アーティストからは撤退しようかと考えていたのだが、このFROM THE TRACKSにより、またやってみよっかなという気になった。
当然、彼らのサウンドが好きだったのもあるけど、彼らとの話を重ねていくうち、至ってシンプルな考え方であることも理解できて、そういう意味でも契約云々の細々した話にしてもNoと言われたことが無いし、諸々のやり取りにしても、私の指示通りに実にテキパキと仕事をこなしてくれるわけで、そういう部分でも彼らの事をとても気に入ったのが大きな要因である。また、昨今のCD軽視の風潮がどうにも納得がいかなくて、CDとしての物理的な意味や価値観を高めるべきだという点でも、お互いの考え方は同じだったから。

2008年、スウェーデンの高速メロディック・バンド、ENDS LIKE THIS(国内盤はFAST LIFE RECORDSより発売)の解散により、その中心人物であったMikeのソロ・プロジェクトとしてスタートしたFROM THE TRACKS。
当初はMikeが全ての楽器の演奏を行っており、彼一人の手で最初のデモをレコーディングしていた。
ほどなく、ENDS LIKE THISのベーシストであったPatrikが正式に加入。2009年にデジタル・ダウンロード・オンリーの1st.フル"THIS MACHINE AND I"をリリースした。また、同年、ベルギーのKickass Recordsと契約し、2nd.アルバム"Recover"をリリース。
その後、バンドはさらにコンスタントな活動とパーマネントな形態を望み、スコットランドの高速メロディック・バンド、SICKTRICKから、ドラムのGavinとギターのSeanを迎えて、現在の4人のメンバーとなる。そして、"THIS MACHINE AND I"を再録音し、"THIS MACHINE AND EYE"というCDとしてリリースした。
今も彼等は、スウェーデンとイギリスを行き来し、圧倒的なスピードでコンスタントなスタジオ・ワークをこなしながら、欧州のツアーなど精力的なLIVE活動も行っている。

彼らの楽曲は全てMikeの手によるもので、作詞、作曲、編曲、さらにはそのアート・ワークに至るまでMikeが手がけている。ワンマン的な印象も受けるかもしれないが、Mike自身は、その自分の考えている作品を具現化できるメンバーは絶対に必要だと考えており、芸術家肌で非常にせっかちといった印象のMikeだが、現在のメンバーには厚い信頼を寄せているのが窺える。また逆に様々な部分でバックアップしてるPatrikをはじめ、スコットランド組の二人も、皆がMikeの才能を信じており、その可能性を最大限に生かしているように思う。
さあ、そんな彼らの最新作、この"THE GREATER DISTANCE"。日本盤ボーナストラック4曲を含めた全14曲。トータルタイム、30分18秒。相変わらず気持ちいいくらい速い(笑)。話といい、仕事といい、曲といい、もう何から何まで速いのが好きなんだろうなと。
SATANIC SURFERSやADHESIVEといった、メタリックな'90s スウェーデン高速メロディック・ハードコアの流れをくみながら、それらをより近代的なスピード感で表現し、さらにスウェーデン特有のメロディーや趣を有したTrall的な独特なメロディー運びや展開といったものをその近代的なサウンドへと盛り込む特有のスタイル。そういった部分でも、彼らのサウンドにはスウェーデンはもちろん、欧州のバンドが持つ、独特の憂いや哀愁といった、溢れる叙情感を多くの湿度とともに携えている。
前作"RECOVER"では、Trallの要素を多く含んだ彼らの独特なメロディー運びや展開が全開で、難解とも受け取られてきた部分もあったが、今作ではそれを完全に消化した感があり、よりスマートに近代的に聴かせながらも、その独特の持ち味は決して損なうことなく、よりメロディアスで高速な楽曲の数々でまとめ上げてきた印象だ。  
相変わらず初っ端はショートチューンでカチ飛ばすのねの表題曲に始まり、彼等が評されるとおりのメタリックなフレーズでテクニカルな高速ナンバーがオンパレードとなっております。で、やはり方々でちょいと独特なリズムの取り方や、メロディー運びと、その個性的なアプローチは至る所に顔を出さずにはいられないわけだこれが。しかしながら、前作でのちよっとしたエグ味とか臭味とかは少し薄れてるような気はする。ただ、そこは決して標準的なスタンスへと歩み寄ってるとかではなく、そのアレンジやアプローチがよりこなれてきたといった印象である。まあ、前作のレコーディング時に録られた曲やこの作品以前に録られたボーナストラックのほうによりエグ味といったものは感じられるかもしれないですな。
彼らと言えば、もっぱらそのメタリックなフレーズであるとか、爆速のリズムマシーンような高速感であるとか、テクニカルな演奏だととが取りざたされるが、なによりその叙情的なメロディーはとても魅力的だと思っている。
それらの要素が混然一体となって、超高速でテクニカルなサウンドに少しクセのあるアプローチを加え、さらには叙情感を交え、怒涛の如く繰り出される様を、私は「エモーショナルの渦」といった言葉で表現とさせていただいた。

まあ、それにしてもMikeの仕事っぶりには関心させられる。ここ2~3年の間に40~50曲の楽曲を作り、それらを全てスタジオ・ワークへと持って行く。3枚のアルバム、1枚の完全なるリテイク、そのほかのデモ、それに付き合うメンバーの仕事量も大したものだと思う。あまつさえLIVEもガンガンこなしてる。本当に恐れ入ります。
そして、さらに彼らのアルバム以外のスタジオ音源を網羅したコンピレーション・アルバムも6月の発売に向け準備万端。さらにさらに、12月発売の予定で、日本の期待の新鋭、emitと、もう1~2バンドで、全て新録のsplitも既に進行中。その話を持っていった時も、まあ、即答だったからね。彼らの制作意欲と才能は尽きないのだろうな。
そんな奴等の仕事に付き合うのは、まあ同じようにせっかちでセカセカしてる人間が合うのだろう。ま、しかしこっちは才能とかは無いんだけどもね。ともかく、私自身は、彼らのペースが実にしっくりくるし、彼らとのテンポの良い仕事は実に心地よく感じてるのは確かだ。

2011.4.5. HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS Ku-ge

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