High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
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HÜSKER DÜ -ZEN ARCADE-
Zen ArcadeZen Arcade


HÜSKER DÜはアメリカ、ミネアポリスでBob Mould (G.&Vo.)、Greg Norton(B.)、Grant Hart(Dr.Vo.)の3人により、1979年に結成されたパンク・バンドで、SNUFFやLEATHERFACEが登場したときも、よくそのサウンドを形容されたりと、いわゆるメロディック・ハードコアの祖にして、先駆といったイメージで、現代のメロディック・ハードコアのバンドにも、大きな影響を与えたと同時に、後のグランジといった一世を風靡したバンドたちも、そのインスパイアを語るバンドも多く、そういった現代のオルタナティヴのシーン全般に多大な影響を及ぼしたバンドでもあります。
それにしても、一時期は違いましたけど、現代のメロディック・ハードコアや、ポップ・パンクといったバンドで、アメリカのバンドより、むしろイギリスなどのヨーロッパのバンドに、HÜSKER DÜの影響を受けているバンドが多いような気がするのは、やはり、彼らのサウンドが持つ、暗さや、哀愁といったものが大きく影響しているのではないかと考えると、非常に興味深いところではあります。ここ最近、かなり明るく、ポップに爽快なイメージすら、感じさせるバンドを取り上げてきましたが、今日はひとつ、日頃の私らしくグッショリと湿った感じで、久々にちょいダークに濡らしあげていきましょう。

'81年にリリースされた、Live録音の1st.アルバム"Land Speed Record"で、彼らは後の叙情的でメロディアスな作品からは、想像もつかないような、ラウドかつグラインドな、トラックの隙間さえ一つしかない、ある意味カオスとも言える作品でシーンに登場します。もう轟音で爆音です。続く'83年"Everything Falls Apart"でもかなり激しいサウンドを展開し、(何かと形容しづらいんですけど、初期のスターリンとかは実に近いかもとか、今聞くと思います) 同年のミニアルバム"Metal Circus"では、その激しいサウンドの中にも、かなり様々な要素が顔を出すようになります。個人的にはこのアルバム、けっこう好きだったりします。このようにHÜSKER DÜのその初期は、かなりノイジーでラウドなハードコア然としたスタイルで、最初期は、むしろハードコアよりも激しいといった、荒っぽく、カオスなサウンドを展開し、そういった意味では、中期、後期の実験的で、難解なアプローチといった彼らの特徴的な部分が、初期においては、全く別の次元での、実験的で難解な上、さらに混沌としており、HÜSKER DÜがそのキャリア全般において、非常に様々な音楽性と、実験的要素を持ち合わせた、特異なバンドであったことを証明しています。しかし、カオスなのに何故か感じるインテリジェンスのようなものはなんなんでしょうか?

'84年リリースの、アナログだと2枚組みの大作、この"Zen Arcade"から、いわゆる疾走感に、キャッチーなメロディーといった、現代のメロディック・ハードコア的なアプローチの曲が見られるようになり、前述した実験&難解な部分も多く残しつつも、随分と世間に歩み寄りをみせたというか、実験方法が変わってきています。このアルバムでは、初期のようなハードコア・ナンバーから、アコースティックなナンバーまで、実にバラエティーに富んだ、アプローチの数々と実験の数々を披露しています。最後の曲あたりは、最初は嫌がらせかと、思うほど長くカオスだったりしますが、ラスト以外もところどころにそんなのが顔を出しますし、ある意味、全編嫌がらせ感丸出しの1st.などからすれば、やはり彼らのスタンスはこの頃においても、そう、大きく変わっていないのかもしれません。なにせスタジオ録音にしても、なんだか轟音を感じさせるバンドであることだなぁと、個人的には思います。この頃から、バランスが取れてきたかなぁと思いつつ、このアルバムをチョイスしてみましたが、今、聴きながら、翌年の"New Day Rising"にしとけばよかったかなと思いつつ、やはりかなり、面白かったりします。2ビート無しで、疾走感や、高速感がバリバリなのも、特徴的な部分だとか、思ったりして、本当にいろいろと面白いかもしれません。まぁ、悪ガキがポケットの中から、いろんなものを出してくるんだけど、中にはカッコいいオモチャがあったり、100円玉があって、ちょっとうれしかったりだとかもするのですが、虫の死骸や、トカゲのシッポとかももれなく入ってたりと、まぁ、なんかそんな感じです。それを大の大人が、大マジメにやるから始末が悪かったり、妙にカッコよかったりするのかもしれません。実に様々なアプローチや展開を見せる、このアルバムでの彼らは、オルタナティヴという形容以外は、どうにもカテゴライズしにくかったりもするのですが、様々な音楽性をもったバンドが、どこかしら彼らの影響を口にするのも、充分に理解できます。歪んで、轟音って、やっぱロックとして、カッコいいなと実感できます。また初期から中期にみられる、全体的なブッ壊れ方だとか、どこかで必ずブッ壊れないと気がすまないといった、音のアナーキストっぷりは、実にロックで、パンクだったりもします。この"Zen Arcade"という作品は、そういったこのバンドの多面性や多角的要素を多く孕んでいていて、HÜSKER DÜというバンドを体現している作品かもしれません。

バランスどうのとか言うと、もう圧倒的に次作の'85年の"New Day Rising"で、まぁ、例のごとくブッ壊れたりもしますが、おかしな言い方ですが、バンドの方向性と聴く側の均整が取れているという、これまでにない普通に良い感じかもしれません。これまで、HÜSKER DÜを聴いてきたけど、俺は間違っていなかったんだ的な、ちょっとおかしな感覚です。そして、同年の"Flip Your Wig"では、さらにメロディアス化とソフト化が進行し初期の頃とは、もはや別のバンドといった趣です。メジャー、ワーナーと契約した彼らは、'86年"Candy Apple Grey"と、'87年"Warehouse: Songs and Stories"で、叙情的なまでに、美しい旋律や、メロディーといった、パンクと言うのも口憚られるサウンドを展開し、と、そう言いつつも良い曲も多く、多くのバンドも、後期の彼らの作品の収録曲をカバーしているのを見かけます。"Candy Apple Grey"収録の"Don't Want to Know If You are Lonely"なんて、もう死ぬほど名曲です。個人的にはRICHIESのカバーが気に入ってます。

もし万が一、HÜSKER DÜを聞いたことがなく、ルーツ・オブ・メロディック・ハードコア的見地で、彼らの音に望もうという若者がいたら、1曲目、2曲目で騙されること受け合いの"Zen Arcade"でも、まぁ、いいっちゃあ、いいのですが、特にメロディック・ハードコアしか聴かないとといった初心者には、"New Day Rising"一択がオススメです。間違って、1st.から極めようとして、"Land Speed Record"をチョイスし、あまつさえ、爆音でかけた日には、きっとお母さんが悲しみますよ。

HÜSKER DÜ 1979-1987 http://world.std.com/~thirdave/hd.html
HÜSKER DÜ MySpace http://www.myspace.com/flipyourwig

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