High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
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SHAMES,NOW OR NEVER,FAST MOTION -STRONG REACTION-
DQC-763 160

このシリーズを企画するにあたり、求めたものはメロディアスでありながらも、そのサウンドやアティテュードに於いて、ストロングさといったものを感じさせてくれる、パンクを強く意識した硬質なスタイル。
なおかつ、通例のHIGH-SPEED-FLOWERシリーズのコンピと同様に全てが新録の未発表曲。そしてコンピよりも各バンドの曲数を増やし、食い足りなさといったものを無くし、V.A.的な作品でありながらも、各バンドの個性や方向性といったものがよりダイレクトに一作品で伝えられることができればいいと思っていた。
そして、国内のバンドのみに拘らず、国内外のバンドを混在させ、その中で改めて日本のバンドの進化のほどを確認したり、また海外のバンドには、最近極めて厳しい日本の市場に於いて、邦盤的扱いになることによって、違う客層にも聴いてもらう機会を作りたいともの思惑もあった。
まあしかし、コンピのように一曲くださいなというのと違い、3~4曲よこしてください、それも新録でっていうのは、かなり気が引けたりもするし、バンド側にもかなり無理を強いる作業だ。ましてやウチのレーベルのバンドだけで賄えそうもない現状は理解している。そういうこともあって、レーベル内外に於いて、やはり日頃から信頼のおける人たちに頼った。というわけで、その指針としてもとても重要な第一弾は、この3バンドにお願いした次第である。

SHAMESのメンバーも、NOW OR NEVERのゾリ井上氏も、お互いのサウンドやスタンスをすごく意識していたし、一見はそのサウンドにもスタンスにも、大きな幅があると思われる彼らだか、ゾリ井上本人も認めるところの、お互いに共有できる部分は、私自身も理解できているつもりだった。
同様の時代にそれぞれの新しいアプローチをもって、新しい世代のメロディック・ハードコアの新しい形を模索する中、おそらくは聴いていたサウンドや、影響を受けたものは同様のものであると推測され、それをどちらも確固たるスタンスと、それを個性的に表現する術を持っており、それぞれの個性的なフィルターから抽出することにより、全く別のアプローチが生まれていくわけである。しかし、その根底に流れるものは非常に近いものなのであると、どちらのバンドも理解しており、また私自身も彼らと話を続けていくうえで、改めてそこを認識する部分もあった。
そういう意味では、その2つのバンドを絡めた作品をリリースしたいという考えがまずありきだったのだが、それにもっと奥行を出したいという思いも含め、冒頭に前述したような事柄を付随させ、HIGH-SPEED-FLOWER RECORDSというリーベル自体が、今後どのような作品を作って行くべきか、また作って行かなければならないのかということを、ここで改めて際認識し、次のレーベルとしての在り方を模索するための重要な一枚としてとらえていただければありがたいと思っている。

SHAMESはドラマーのチェンジ後、新メンバー迎えての全く新曲4曲。昨年末のフル・アルバム、そしてメンバー・チェンジが決まり、すぐコンピへの新曲の提供、そして今作とその短いスパンでの作業はかなりの苦労と苦心を伴う作業だった思う。
そのアンサンブルが売りでもある彼等、そこには前任のドラマーも重要な役割を担っていたわけで、そこへきてのメンバー・チェンジは、かなり大幅に色々なものを変えていかざるおえない状況であったことだろうと思う。しかし、そんな中でも彼ら自身攻めた楽曲であるという新曲の4曲。そして間違いなく高いクォリティーできちんとした仕事を届けてくれるところが、このバンドを私がもっとも信頼している所以である。
まずはその冒頭部分のカッコよさにやられてしまう"Follow"、そのリフやアンサンブルや展開に実に彼等らしい個性を見せてくれつつ、攻ているということがよく理解できる、この作品のオープニングを飾るナンバー。そして彼等の持つパンク部分を突出させて突っ走る"Dead drunk"。エモーショナルから疾走へと、彼等の持ち味の繊細さと逞しさが混在する"Miss you"。彼ららしいメロディック・ハードコア・サウンドにストロングさを随所に散りばめる"Hate the day"。
今作では彼等の得意とする部分の一つであるミディアムのカッコよさというものを封印し、引きのアプローチは織り込みながらも、全編、突っ走るメロディック・ハードコア・サウンドで固めた作品に仕上がっていると思う。そのアンサンブルは、ドラムに関しては以前よりシンプルになっているのかもしれないが、それがよりストレートに近代メロデック・ハードコアというものを意識させるアプローチと捉える事が出来るのではないかと思っている。

NOW OR NEVERも、バンドとしては今は決して充実した良い状態であるとは言えない中、全てが新曲というのは完全に不可能だったが、彼ら自身も納得し、また私も確実に満足のいく、過去の作品の素晴らしいリテイクを新録を4曲提供してくれた。
2nd.デモから、現在のNOW OR NEVERとは趣の違いを感じさせるメロコア・ナンバーとも言える"Who are we"。その歌にしろ演奏にしろ、確実に今のNOW OR NEVERであるということが窺える力強さを感じるのは意味のあるリテイクであると思っている。そして今回がなんと3度目のリテイクとなる"Kill the god"。私の個人的なリクエストもあっての収録だが、これがベストテイクに間違いないと思う。そして、1st.デモより、"Purified water"。オールドスクール的ハードコアのコード進行でありながら、メロディアスさを混ぜ、それを独特の個性で料理するNOW OR NEVERの真骨頂ともいうべきこのナンバーには古さや懐古といったものは全く感じられない。"Sham and me"も2nd.デモからの曲で、一曲目と同様、彼ら自身が言うメロコアに傾倒していた時期の曲だと思うが、現在の手によるその質感は"Who are we"と同様に、よりNOW OR NEVERの今を感じさせてくれる、一味違ったメロディック・ハードコア・パンクといったものを感じさせてくれると思う。
彼等の単発の近作より、今回はよりエンジニアとのコンセンサスが図られ、格段に良い状態でのレコーディングがなされたという本作収録の新録4曲。NOW OR NEVERの今後の活動の活性化により、そういった良い状態での単独の新作へも期待が高まるところである。

そして今作唯一の外国勢、フランスのFAST MOTION。SHAMES、NOW OR NEVERという、個性の強い国内のメンツに負けず、独特の個性や本来の味をアプローチしてくれ、また本文冒頭で語ったような意味合いに於いて最もマッチする海外バンドのひとつは彼等ではないかと思う。
新曲の"Death note"のモチーフはもちろんあの日本の"デス・ノート"だ。それにしてもほんと日本のものが好きなんだよね。楽曲の中盤の語りSEはホントは私に言わせるつもりらしかったが、むしろ外人さん的なカタコト的な日本語のがいんじゃね?とか言って、彼等とも親交の深いDRIVE FARのジュリアンが参加してくれた。つかジュリアン日本に住んでるから日本語上手いんだけどね。で、今年の2月頃に"Death note"と同じく次のフルアルバムの簡単なデモといって聴かせてもらった新曲"Parted ways"を今作のためにカッチリとレコーディング。そして彼等も兼ねてから再録しようと思っていたらしい、ウチからリリースした"Sailing Nowhere"にも国内盤ボーナスとして収録してた"Concrete shame"のリテイク。彼ららしいストロングな趣の新曲"We've sold our souls"。
これまでの彼等の作品より、格段によくなっているそのサウンドプロデュースは、海外バンドとして質感のその違いも窺え、また、今彼等が準備中のフルアルバムへ向けての布石として、進化のほどを見せてくれる内容になっているのではないかと思う。そんなフルアルバムへの作業とHIT THE SWITCHとの絡みとの間での私の突発的なオファーにも関わらず、快くレコーディングに入ってくれた彼らに感謝している。

震災以降、さらに冷え上がる市場は非常に厳しい状態で、また、こういった各々の客層も違うであろうと推測されるスプリットは、私の思ったとおりの反応であるとか、思ったとおりの売上とかを望めないのは理解しているつもりだ。
しかしながら、敢えて言わせて頂くなら、この新たな試み、この強力な布陣、この楽曲の数々、私が思うところ、この"STRONG REACTION"という一枚は、HIGH-SPEED-FLOWER RECORDSの中に於いても、屈指の傑作であると自負している。
そして、極めて困難な状況、また多忙の中、今回新録を提供してくれたSHAMES、NOW OR NEVER、FAST MOTIONに感謝。私の思い描いたとおりの、また意図したとおりの素晴らしい作品が出来上がったと思っている。ありがとう。

2011.9.5 HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS Ku-ge

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