High-Speed-Flower
徹頭徹尾高速哀愁。HIGH-SPEED-FLOWER RECORDS レーベル情報、高速メロディックパンクを中心に、バンドや音源について書き連ねていきます。
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SHADES APART -SHADES APART-


SHADES APARTは1988年にニュージャージーで結成された、トリオ・バンドです。結構、その音源ごとに、音楽性が激しく変化しているバンドなのですが、基本的に本当にカッコいいサウンドを持っているバンドです。哀愁を帯びた暗めのメロディーに、ハードコア的な高速感、そのある種、緊張感に満ちたサウンドは、何かに追われているような、独特の緊迫感のようなものを備えています。
しかし、そんなカッコいい曲に溢れたアルバムがあるかと思えば、突然、作品全体的に失速して、エモくなったりだとか、ポップになってしまったりだとか、また、その次の作品ではパンクな感じに逆戻りしたりと、なんだか、本当に掴み所の無いバンドではあったりします。で、なんとも地味すぎる印象もあってか、知名度もどうにも低そうで、パッとしない感じがしないこともないです。それでも、いわゆるメロディック・ハードコア的なアプローチの作品はもちろんのこと、かなりスピードの緩い作品にしても、その作品ごとのカテゴライズ的には、かなりの完成度を誇り、その巧い演奏と、完成された曲もあって、充分にAクラスのバンドであると思います。本来なら、もっと高い評価があったりしてもいいと思うのですが。

そんなわけで、私がここで取り上げるアルバムと言えば、やはり、高速系のモノが中心なので、前述したような、高速&緊迫感といった雰囲気が、如実に伝わる、彼らの結成の年、'88年にレコーディングされた、この1st.をチョイスしてみます。もっとも、この作品は彼らの作品の中でも、別の意味で異質な質感といったものを感じる作品で、モロに哀愁高速パンク(激しく湿り系)です。そういった意味でも、ここをご覧になっている方でしたら、かなりの好印象で迎えられるであろうと、少し共感だとかそんなことを期待しながら、お薦めしたりします。

少し、彼らのそのサウンドの変遷について述べておくと、この'88年の1st."Shades Apart"は先のとおりの、暗めの疾走サウンドです。そして'92年にEP"Dude Danger"をリリース。この作品は、前作の延長線上ですが、若干スピードが微妙にダウンし、録音が小さいです。'94年にリイシューされてる、この1st.アルバムにボーナス・トラックとして収録されていますが、続けて聴くと、少しもっさりした感じで、どちらかと言えば、こちらの方が前の作品といったような印象を受けます。
そして'93年、"Neon"をリリース。洋ウィキとかではEPとかってなってますが、もうガッツリ9曲入ってますよ、遅くて長いのが。1曲目とか、相当にカッコいいミディアムなんですが、以降、高速ファンにはかなり厳しい作品です。1st.とは完全に別のバンドです。エモい人にオススメです。
そのまま失速してしまうかに思われましたが、'95年にRevelationにレーベルを移し、full-length"Save It"をリリース。ここではまた、速くて、暗くて、スリリングで、カッコいいSHADES APARTが帰ってきます。このアルバムはALL/DESCENDENTSのBill StevensonとStephen Egertonのコンビがプロデュースしています。SHADES APARTは二人のお気に入りのバンドだったらしく、そのサウンド・プロデュースも、成功していると思います。この作品では、疾走感を持った楽曲やハードな味わいがまた戻ってきて、1st.の質感とは違いますが、全体的にスピード感があり、また、ポップな味付けや、前作のようなクリアなサウンドを、速くしている感じで、高い完成度を誇っています。そして'97年の次作"Seeing Things"では若干速度を緩め、基本ミイディアム~アップ、たまに高速を織り交ぜた作品になっています。このアルバムもALL/DESCENDENTSコンビのプロデュースです。
'99年にはメジャーに舞台を移し、Universalに移籍し、"Eyewitness" をリリースします。が、見渡してもなんか近くにありません。きっと積み上げられたCD山脈の中ですね。つまりはそういうことでしょう、きっと。そして'01年に"Sonic Boom"をリリースしますが、これは全曲、戸羽口を視聴してみて、興味がわかず買わなかったので、持ってません。ジャケも、らしくない感じです。つまりそういうことです。

で、この1st.ですが、暗く、激しく疾走しています。よく、DAG NASTYなんかが、引き合いに出されていたようですが、たしかに近い感覚です。ハードコアというイメージではありませんが、雰囲気的なものは、この1st.が、もっとも近い感じではあります。なにせ逼迫して、切迫して、追い詰められて、すげぇ速度で逃げてる感じです。そういった何か、ほの暗い緊張感と言ったものは、このバンドが有する独特の雰囲気なのかもしれません。中期あたりになると、サウンド自体が、かなりクリアな感じがするので、その窮屈さのようなものは若干弱まりますが、この初期では、真っ暗闇の夜な上、土砂降りの雨といった趣で、泥臭さすら感じます。また、1、2曲目などは如実ですが、速い曲なのですが、アプローチがHUSKER DUのような、疾走感の出し方で、そういった意味でもハードコアっぽくないイメージがあるのかもしれません。まぁ、しかし3曲目くらいからは、ツタツタ来始めるのもあるので、近代高速感も増していきます。思えば、'90年代に突入する以前に録られた作品なので、こういったバンドが顔を出しつつあった時期としても、かなり斬新な音だったのではないかと思います。そして、明らかにHUSKER DUの影響下にある、現代のオルタナティブ的な印象が非常に強いのが、なぜかこの最初期の作品だと思ったりします。

やはり、初期のころから、相当にカッコいいサウンドであることには間違いないし、私は本当にこのバンドはカッコいい音で、カッコいいアプローチをするバンドだと、速いの遅いの問わずに思ったりするのですが、いかんせん、常に本流とずれた所に位置しているといった向きがあり、素晴らしいセンスや、メロディアスな楽曲、斬新なアプローチといったものが、非常にマニアックな形で反映されている感じがします。
この、オルタナティブな上に、早すぎた、斬新なメロディック・ハード・パンクな一枚は、名刺代わりにするには、当時としてはキツい一枚だったのかもしれません。他のバンドの名刺は、紙でできているのですが、彼らの名刺は鉄でできているようです。しかし、現代であれば、多くの人が意外とすんなりと受け取れるのかもしれません。

SHADES APART MySpace http://www.myspace.com/shadesapart

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